俺の政党論 「政党」と「カルト」について


【令和元年に生まれた二つの政党】

令和元年の夏、2019年7月21日に投開票された第25回参議院議員通常選挙
政治団体として候補を立てていた6団体のうち、「れいわ新選組」(れいわと略)と「NHKから国民を守る党」(以下N国党の略)の2団体が、全国で得票率2パーセントを上回ったことで、政治資金規正法や政党助成法などにある政党要件を満たしました。

いわゆる法律上は公に国から「政党」と認められました。

 

【政党とカルト】

そんな、れいわやN国党をカルト、その支持者を信者と非難する人は、民主主義、議会政治における政党の役割を勉強してほしいです。

戦前の政党政治が終わり、一握りの軍部、官僚が政治を支配しました。ドイツのナチス、ロシアの共産党も、他の政党を抑圧して、独裁が始まりました。
健全な根拠のある批判は多いに結構です。

ただし、根拠のない、印象操作的な批判は、自由な政党活動への国民参加を萎縮させ、民主主義、複数政党制の議会政治を阻害します。

政党をカルト、その党員、支援者を(カルト)信者と、中傷揶揄するのは、やめるべきでです。もし、それでも、カルト、信者と批判するなら、カルトと信者の定義を明確にして、
なぜそれに該当するか、説明するべきでです。
政党をカルトと非難する場合は、その政党がどこが、政党の機能に果たしていないか、
その政党のどこが、カルトと呼ばれるような反社会的、自己利益中心的、詐欺的、暴力的な集団なのか、明示してはいかがでしょうか。

 

【そもそもカルトとは】

カルトは、反社会的行為を行う詐欺的暴力的な自己利益追求する宗教団体等の集団を呼びます。現代では、個人や社会に対して破壊的な行為をする集団を指す通俗用語です。

 

自己利益追求という意味では、現党首 立花孝志さんは、
NHK時代の年収や議員報酬に固執せずに、支援者からの寄付金も断って、借金して党を運営していました。

現職議員の党費も強制でなく、最近まで、口座残高が数千円のときもあったらしいです。そんな立花氏を報酬なしで支援した党関係者がほとんどです。

 

自己利益追求という意味では、本人は、『年収1000万円以上のNHK職員のまま、パチプロで稼ぐのが、一番、美味しかった。』と
動画で言っています。

 

そんな高給のNHKの職員を捨てて、NHK内部告発して、辞職した立花氏が設立した政党が、どこが自己追求型なのか、私は疑問です。

ましては、詐欺的暴力的な自己利益追求といった行為を私は知りません。
立花氏やN国党の関係者が、刑事事件で起訴されて有罪となった事実も、私は知りません。

選挙妨害に対する私人逮捕は、合法的な範囲で、
万引きをした犯人の身柄をお店の人が取り押さえるのと同じような話と思われます。


【そもそも政党とは】


政党とは、共通の政治的目的を持つ者によって組織される団体です。
政治資金規正法や政党助成法における政党と国が認めるといった法律的な要件より、大事なことがあります。

それは、その団体が政党としての機能しているか、市民のための仕事をしているかです。

 

政党の機能には、以下の4つがあります。


 ○ 利益表出機能
 ○ 利益集約機能
 ○ 政治参加促進機能
 ○ 政治指導者補充・選出機能

 

 ○ 利益表出機能
市民の利益を実現するため、それを阻害する社会に発生する課題を社会問題、政治問題として選挙や議会で提示し、問題解決を図る機能があります。
N国党は、NHK受信料の不公平さ、NHKの金満、犯罪体質を、政治問題として選挙で提示し、放送法NHKスクランブル放送化による問題解決を図っています。


 ○ 利益集約機能
政党は、様々な利益を集約し、政治へと反映させる機能があります
 N国党は、NHKの制度、体制、体質に不満がある人の利益を集約し、議会での議席獲得、政党要件の獲得なと、政治へと反映させています。

 

 ○ 政治参加促進機能
 政党は、わかりやすい政策や争点を市民に提示することで、市民の政治への理解・参加を促進させる機能があります。
 N国党は、NHKスクランブル放送化、NHKの違法な集金業務の禁止というわかりやすい政策を提示し、面白い政見放送無党派層投票率向上など、市民の政治への理解参加を促しています。


 ○ 政治指導者補充・選出機能
政党は、政治指導者の補充・選出・育成機能があります。

 N国党は、立候補の応募、供託金の負担などで、新人を立候補、当選させ、政治指導者の補充、選出をしています。
 
【政党をカルトと非難する人には注意しよう】
 N国党は、参議院選挙もテレビCMも立派な街宣車もなく、主な選挙活動は、政見放送、ポスター、演説とネットによる情報発信ぐらいです。
街宣車も軽自動車。お金をかけない選挙という意味では、公職選挙法の見本のような選挙です。
 そんな健全な政治活動を行う政党、政治家を反社会的と批判する人こそ、反社会的に思えます。

 N国党は、近代的な政党の機能を果たしいます。もちろん、れいわも。
政党をカルトと非難する人は、政党活動を否定する非民主主義者といえるでしょう。

繰り返しになりますが、
戦前の政党政治が終わり、一握りの軍部、官僚が政治を支配しました。ドイツのナチス、ロシアの共産党も、他の政党を抑圧して、独裁が始まりました。
健全な根拠のある批判は多いに結構です。ただし、根拠のない、印象操作的な批判は、自由な政党活動への国民参加を萎縮させ、民主主義、複数政党制の議会政治を阻害します。

 

以上です。