『歴史は「べき乗則」で動く』 は難解な本だったので、一章ずつ、要約や感想を書いています。今回は第4章の地震の規模と頻度からべき乗則が発見されるという話です。
第4章 べき乗則は自然界にあまねく宿る
べき乗則は、大地震など珍しいイベントは、小地震などよくあるイベントより、確率が乗数を利用した指数関数的に少なくなっていき、予測が難しいが、確率は少ないことも、ある程度の周期で発生するということが、今までの章で述べらていたという自分は理解しました。
「べき乗則で自然界にあまねく宿る」という章のタイトルですが、自然界の例として、
-綿花、金、小麦、株式や債券など価格変動パターン
-網状に分岐する大小の川の水路
-山脈の不規則な形
-まばらな雲の形
-割れたガラスの破片
-砕けたレンガの粗い表面
-海岸線や木などの一定しない自然の形
-月の上のクレーター
-海に浮かぶプランクトン
-人間の心臓の鼓動
が当てはまり、フラクタルの形状(フラクタルとは、一部が全体と自己相似な構造を持っている図形)をしているそうです。
フラクタルの形状の例として、本ではコッホ曲線(↑の画像を参照)を紹介していますが、図の下の方のコブが細かい形状のように無限の反復過程で作られるフラクタルのような形状が、自然界に多く、これがなんで、べき乗則と関係があるかというと、自分には正直、理解できませんでした。
フラクタルの全体の形状と一部の形状は同じ(こういうことをスケール不変性と呼ぶそうです)ですが、細かい一部の図(横、縦の長さを2倍にして)を4倍にすると、コブの数は4×4の16乗になるなどの傾向が見えるのでしょうか(これは自分の解釈で本には記載されていません)。
そんな風に、フラクタルの形状とべき乗則が成り立つということを著者はこの章でいいたいのかなと思いまいた。
第5章以降は、次のブログで記載します。
本の紹介
歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) (日本語) 文庫 – 2009/8/25
マーク・ブキャナン (著), Mark Buchanan (原著), 水谷 淳 (翻訳)
以 上