リアル半沢直樹 西川善文氏、リアル箕部幹事長 亀井静香氏への抵抗

 

に続けて、

リアル半沢直樹 西川善文<にしかわ・よしふみ>氏の活躍、活躍というより苦闘という表現があっているかも、その苦闘を紹介します。

どんな活躍をしたのか、彼の回顧録

ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録

に従って、紹介しています。 

 

今回は、『第七章 裏切りの郵政民営化』の中での、日本郵政社長としての苦闘、2009年に成立した民主党鳩山由紀夫内閣で、郵政・金融担当大臣として入閣した亀井静香氏に抵抗した話です。

西川氏がリアル半沢直樹ならラスボスといえる亀井静香氏は、半沢直樹2(2020年版)のラスボス進政党 幹事長 箕部啓治 (みのべけいじ)(柄本 明 演)でしょうか。

亀井静香郵政金融担当大臣と箕田幹事長_ドラマ半沢直樹2より

亀井静香郵政金融担当大臣と箕田幹事長_ドラマ半沢直樹2より



ドラマや小説では、箕部氏は、不正の事実を半沢直樹に公表され、倍返し、ドラマでは1000倍返しに合いますが、西川氏と亀井氏の場合は、どんな結末を迎えたのでしょうか。

ドラマや小説と違い、西川氏の場合は、痛快な倍返しはなく、日本郵政社長を辞任しました。しかし、西川氏らしく、ただ、辞任するだけで、最後の意味のある抵抗を試み、成功しているようです。 

 

亀井静香大臣を西川氏に辞任をすすめる

  2020年10月 亀井大臣に西川氏は呼ばれ、

亀井氏から「西川さん、これからは、これまでとまるっきり違った方向に進む。そこのところをよく考えて、ご自分の進退を判断してください。」

と遠回しに辞任をすすめられたそうです。

  「大臣、判断するためにも、今後どうするつもりか、骨子だけでも教えてください。」

と最後にリクエストしたそうです。

 

 ちなみに、半沢直樹 1 オレたちバブル入行組 (講談社文庫) もKindleunlimited で無料で見れますので、本を買うよりお得かもしれません(2020年9月30日現在)。半沢直樹2の最終回で、ドラマでは白井大臣の裏切りにより、箕部は苦境に陥りますが、小説では、白井大臣の裏切りといったシーンはなく、また、小説では箕部は重鎮、大物政治家という役割ですが、幹事長でもありません。そんな違いも楽しめるので小説もおすすめです。

 西川氏の最後の抵抗

 亀井氏から、西川氏は、閣議決定される方針の「郵政改革の基本方針」の骨子を受けとりました。その骨子は、A4版1枚、6項目からなる簡単なものでした。

 その項目の一つは、「郵政民営化等は、廃止する」とあり、これでは、今までの多くの人々の努力を無にする結果となると考えて、西川氏は変更をお願いし、西川氏のお願いもあって、「郵政民営化法の廃止を含め、所要の法律上の措置を講じる」と閣議決定された内容は書き換えられたそうです。

 西川氏は、この方針の変更を「俵に足の指一本を残させた。」と表現しています。

 そして、基本方針が閣議決定された2009年10月20日に西川氏は辞任を決定し、退任の記者会見を行います。

 リアル半沢直樹といわれる西川善文氏も、ドラマと違い、最後は派手で痛快な倍返しもなく、時代の空気や政治の圧力に最後まで抗することなかったのです。我々、一般人も半沢直樹のような派手な活躍など考えないほうがよさそうですね。

むしろ、半沢直樹から、学ぶ姿勢は、理不尽な仕打ちや逆境から、耐え忍ぶ姿勢かもと思います。

 

 

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では、ドラマ半沢直樹(2013年版、2020年版)の原作 池井戸潤の「半沢直樹」シリーズ4作が一冊になって、購入できます。電子書籍なので、スマホなどから読めて、仕事でつらい時、苦しい時に、半沢直樹の我慢、活躍から、元気や勇気をもらう。なんてこともできそうです。

 

本の紹介

 

  著者について
西川 善文<にしかわ・よしふみ>
三井住友銀行頭取、前日本郵政社長。1938年奈良県生まれ。1961年大阪大学法学部卒業後、住友銀行に入行。大正区支店、本店調査部、融資第三部長、取締役企画部長、常務企画部長、専務等を経て、1997年に58歳の若さで頭取に就任し8年間務める。2006年1月に民営化された日本郵政の社長に就任するも、政権交代郵政民営化が後退したため2009年に退任。現在は三井住友銀行最高顧問。

 

内容(「BOOK」データベースより)
私は悪役とされることが多かった―。顔が見える最後の頭取=ザ・ラストバンカーと呼ばれた著者が綴った、あまりに率直な肉声!安宅産業処理、平和相銀・イトマン事件、磯田一郎追放、銀行大合併、UFJ争奪戦、小泉・竹中郵政改革。現場にいたのは、いつもこの男だった。密室の出来事すべてを明かす! 

 

逃げたらあかん!
不良債権と寝た男」、死に物狂いの仕事人生

安宅産業処理、平和相銀・イトマン事件、磯田一郎追放劇、銀行大合併、UFJ争奪戦、小泉・竹中郵政改革……。現場にいたのは、いつもこの男・西川善文だった。「最後の頭取」=ザ・ラストバンカーと呼ばれた著者が綴った、あまりに率直な肉声!

マスコミ報道の騒乱の中で失われた金融史のミッシングリングを埋める。

<目次>
◎第一章 バンカー西川の誕生 ◎第二章 宿命の安宅産業 ◎第三章 磯田一郎の時代
◎第四章 不良債権と寝た男 ◎第五章 トップダウンとスピード感 ◎第六章 日本郵政社長の苦闘 ◎第七章 裏切りの郵政民営化

以上です。

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