W-SCOPE 2021年度1Q決算でサムスンSDI集中戦略、成功が証明されるか

■はじめに

ダブル・スコープは、2022年05月12日(木)に2022年度1Qの決算発表予定です。 

決算の注目点としては、売上9割を占めるサムスンSDIが非常に良好な決算でした。サムスンSDIの業績に連動、もしくはサムスンSDIの業績以上にダブルスコープが決算が非常に良好となるかが注目されます。

つまり、W-SCOPEが、2021年度1Q決算でサムスンSDI集中戦略が成功していると証明されるかもしれません。

今回は、サムスンSDIの好決算の理由からダブルスコープの業績、株価を考えたブログ記事です。

#6619

 

 

続けてのダブルスコープに関するブログ記事です。

 

 

 

サムスンSDI業績をけん引した高付加価値製品

サムスンSDI、今年1四半期の営業利益3223億ウォン…前年同期比142%↑ (ajunews.com)

サムスンSDIが今年1四半期にすべての事業で実績改善を成し遂げ、初めて四半期の売上4兆ウォンの大台を踏んだ。営業利益も歴代1四半期のうち、最大値を記録した。 
  
サムスンSDIは今年1四半期の売上高4兆494億ウォン、営業利益3223億ウォンを記録したと28日、公示した。これは前年同期比それぞれ36.7%、142.0%増えた数値だ。 
(中略) 

エネルギー・その他の部門は3兆3190億ウォンの売上と1650億ウォンの営業利益を収めた。前年同期比それぞれ39.0%、251.8%拡大された規模だ。  
原材料価格の高騰にも、販売価格連動などを通じ、影響を最小化したのが特に功を奏した。 
 自動車電池は高付加製品の「Gen.5製品を中心に売上を拡大し、中大型電池も売上と収益性ともに改善された。 
エネルギー貯蔵装置(ESS)事業は、オフシーズンの影響で売り上げが減少したが、やはり家庭用と無停電電源装置(UPS)など高付加製品の販売比重を拡大した。

 

 

 

サムスンSDIの高付加価値製品にダブルスコープのセパレーターが

紹介した記事で言う自動車電池、ESSの「高付加製品」、高付加価値の製品にダブルスコープのセパレータが利用さている可能性が高いです。

Samsung SDI to apply more heat resistant separator in Gen5 battery - THE ELEC, Korea Electronics Industry Media

↑のリンクは「サムスンSDIがGen5バッテリーにさらに耐熱性のセパレーターを利用』といったタイトルの2020年11月30日の記事になります。

その中で、

●新しいセパレーターを備えたバッテリーがいつ生産を開始するかは未定です。開発スケジュールにもよりますが、2021年末頃に生産を開始する可能性があります。

●セパレーター自体は、W-Scopeから提供される可能性があります。同社は昨年、サムスンSDI西安工場にセパレーターの供給を開始した。サムスンSDIはそれ以前に旭化成東レのセパレーターを使用していました。

と記事があります。

 

 

在庫はどこへ消えた-W-SCOPE 2021年12月度中間決算の解説(速報版) - 令和の未来カエルのブログ (hatenablog.com)

↑の記事の通り、2021年度1Qと2Q(2021年1月から6月)では量産化が遅れ、生産量(期末在庫)が増えないことが主な要因で赤字となりました。

 

W-SCOPEの2021年12月期第3四半期決算説明会の文字起こし(前半の実績説明) - 令和の未来カエルのブログ (hatenablog.com)

↑の記事の通り、2021年3Q(7月から9月)では量産化も成功している旨の説明があります。

えーまあ、設備の稼働状況に関しましては、今少し触れさせていただきましたけれども、需要増に伴い車載案件用の既存ラインこれは WSK 、WCPともにフル稼働を継続している状況です 。WCPの新しい ライン の据え付けも完了し、またあの10月以降には少し遅れていたところですけれども量産稼働開始ということで、出荷も始まっている状況でございます。 

2021年10月以降には新しいラインの量産開始できたとうことです。

 

↑の記事は、2021年10月6日の記事ですが、

サムスンSDIが価格を下げ走行距離を伸ばした次世代リチウムイオン電池「Gen(ジェン)5」の量産を本格的に始めた。

(中略)

サムスンSDIは今年9月からハンガリー工場で角形バッテリー「Gen5」の量産を始めた。ハンガリー工場で生産されるGen5は今年秋、BMWが発売する電気自動車「iX」と「i4」に搭載されるという。Gen5は1回の充電で600キロ以上走行が可能な電池だ。走行距離は従来比20%ほど伸ばし、材料コストは20%減らした。

 

と記事あり、2021年9月からハンガリー工場で量産が開始されていることから、

ダブルスコープが「2021年10月以降には新しいラインの量産開始できた」という内容を考えても、2021年に稼働した新しいラインはGen5向けの製品の可能性が高いです。

 

 

W-SCOPE 2021年度の決算と株価の復習 - 令和の未来カエルのブログ (hatenablog.com)

と前回のブログで、2021年度の売上は、サムスンSDI向け、ハンガリー向けの売上比率が増えていることを紹介しています。

サムスンSDIへの売上(77.5%→87.5%)が増え、サムスンSDIのEV用バッテリーのハンガリー工場向の出荷と思われるハンガリー向の売上(30.4%→41.9%)が増えています。

地域別販売実績

Gen5用のセパレーターの売上が増えたと考えられます。

 

 

■株価と業績は連動しない

株価と過去の業績は連動しないこともあります。

株価は先見性があるので、過去の業績より、将来の業績予想を重視するからでしょう。

ただ、サムスンSDIの決算は、株式市場も非常に評価していて、実際に株価は上昇しているようです。

https://n.news.naver.com/article/001/0013147514

↑は韓国語の記事(2022年04月29日付)ですが、

●(2022年4月)29日、有価証券市場サムスンSDIは4日連続の上昇を続け、前日(決算発表日)より2.17%上がった61万1千ウォンで取引を終えた。

●キム・チョルジュン未来資産証券研究員は「サムスンSDIが第1四半期に予想値を上回る実績を出した」とし、「第2四半期の売上と営業利益をそれぞれ4兆7千億ウォン、3千851億ウォンで前四半期より17%、20%増えると予想と年間実績推定値も上方調整した」と話した。キム研究員はサムスンSDI目標株価を終戦130万ウォンから110万ウォンに下げたが、上昇余力が86.4%ある"とし"どこにもない今年株価収益比率( PER ) 20倍バッテリー株式や深刻に低評価されている"と強調した。キム・

●ドンジン現代車証券研究員も「サムスンSDIが第1四半期にエネルギーソリューションと電子材料事業の両方の見通しを上回るなど好実的だった」とし、目標株が 100万ウォンを提示した。%増加した1兆4千900億ウォンで提示 し、目標株式が85万ウォンを維持した。

といった内容が紹介されています。

 

「4日連続の上昇」とあり、決算発表日(2022年4月28日)より前に上昇を始めていたようですが、好決算は期待はされていたが、決算日以降も上昇しているので、期待以上の内容だったこともがわかります。

 

サムスンSDIの直近1カ月の株価チャート

2022年4月28日 決算発表前 598,000ウォン 、2022年5月4日の直近の終値の株価は、612,000ウォンと、決算発表後1週間経過して、約2.3%上昇しています。

 

決算発表から3日前の4月25日の株価 578,000ウォンと比べても、約5.8%の上昇です。

米国の株式市場の下落など全体の弱気な相場の影響を受けているようですが、急上昇、大幅上昇、爆上げといったほど上昇はしていないようです。

 

W-SCOPEの2022年1Qが好決算だとしても、それほど決算前後に、急いで買う必要もないように私は感じます。

 

 

■本の紹介

株式投資に有益だと思われる本も紹介します。

●次はこうなる

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

次はこうなる グラフで読み解く相場の過去、現在、未来 [ 市岡繁男 ]
価格:1760円(税込、送料無料) (2022/3/12時点)

楽天で購入

 

 2021年12月に発刊された本で、過去の週刊エコノミストの記事をまとめている本ですが、2022年以降の金利上昇や金、穀物価格の上昇なども的確に予想されています。

今後10年、20年という長期スパンで、経済、投資を考えるのに有用な本といえそうです。貨幣の価値が下がり、モノの価値が上がるのがインフレですが、今後10年、20年はインフレの時代となるかもしれません。

インフレの時代に強いのは、価格が上がる商品を生産、販売する企業、もしくは商品の価格を上げる価格競争力の強い企業でしょう。

ダブルスコープもそういった点で、インフレに強い企業といえるかも知れません。

 

www.youtube.com

『次はこうなる』著者の 相場研究家 市岡繁男さんが出演している動画(2022年3月10日)も紹介しています。この動画の中で金鉱株への投資を紹介していました。

 

↓の画像はアメリカの金鉱株の指数に連動するETF(コード:GDX)のチャートです

3月10日は38ドル台でしたが、4月中旬に40ドルをつけましたが、5月には35ドルまでさがっています。円安ドル高効果で、円建てなら、3月中旬と比べても上昇していると思いますが、今後の金鉱株も楽しみです。

金鉱株ETFのチャート


▼金鉱株に関するブログ

金鉱株に関しては私も前から注目しています。

過去の金鉱株に関するブログも紹介します。

 

 

 

●決算に関する本

決算に関して面白くてためになると思う本をいくつか紹介します。

決算を見るポイントは、たくさんの企業の決算を見ることで、学ぶことが多いと思います。そういった意味で実例がたくさん記載された本がよく、自分が読んで面白かった本を紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

誤字脱字すいません。この記事は、正確性を保証するものでもなく、投資を推奨、勧誘するものでもなく、筆者の個人的な見解を述べているものです。

 

 

 

 

 

 

#ダブルスコープ  #6619