W-SCOPEのTight Flag(狭いフラッグ)が買い時か

■はじめに

ダブルスコープについて、成長株投資の名著 『オニールの成長株発掘法』でいうTight Flag(狭いフラッグ)を形成する可能性や買い時を考える記事です。

■目次

 

■前回のブログとの関連

の続きとなるブログです。

2022年7月:1,600~2,000円
2022年8月:2,000~2,500円
2022年9月:2,500~3,000円
位のダブル・スコープの株価の推移が期待できるのかもという推測(願望)をしていますが、

この買い時は、2,500円ぐらいに回復したときかもという話がこの記事の内容です。

 

以前の株価予想ブログ(2022年6月25日付)で、

1660円から2160円の価格帯出来高も比較的多いことも考えると、この価格帯での推移は、半年程度と長くなるかもしれません。

逆にW-SCOPEの投資をする方、持ち株を増やしたい方は、この価格帯で下値(2000円前後か)でのゆっくり買いのチャンスをうかがうのがいいかも知れません。
と今後の株価展開を予想しています。

2,000円前後でリスクがやや高そうです。

 

■成長株投資のバイブル

『オニールの成長株発掘法』は、成長株投資、特に中小型株のグロース株、成長株投資のバイブルのような本とされます。

 

オニールの成長株発掘法 【第4版】 (ウィザードブックシリーズ)

オニールの成長株発掘法 【第4版】 (ウィザードブックシリーズ)

  • 作者:ウィリアム・J・オニール
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  • アメリカ屈指の投資家であるウィリアム・J・オニールがやさしく解説した大化け銘柄発掘法!
    株式投資では、ファンダメンタルズ情報を基礎に投資する銘柄を決定する場合、大きく分けて2種類のタイプがある。世界一の投資家であり、資産家であるウォーレン・バフェットが実践する「バリュー投資」と、このオニールの「成長株投資」だ。

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ファンダメンタル、テクニカル両方の視点で買うべき銘柄を買うべきタイミングで買えるように、売るべき銘柄を売るべき銘柄で売れるように、丁寧に、分量が多く丁寧すぎるとおもわれるほど、丁寧に説明しています。

 

買い時だけでなく、売り時も丁寧、分量が多く丁寧すぎると思われるほどです。

 

米国株についての事例で話しているので、日本株投資には当てはまらない箇所(投資情報の確認方法など)もあります。

しかし、成長株投資のプロの常識といわれるような普遍的な法則も多いので、無駄にはならないと思います。

 

また、成長株投資も、『チャート分析と注文を出すタイミングが大事』と強調しています。

■CAN-SLIM

表紙の帯にCAN-SLIM 最も一貫した最高の成績を上げた手法の一つとあります。

本の概要説明にも、

市況が良い(強気相場)、悪い(弱気相場)に関係なく、オニールが独自に開発したエレガントで芸術的な銘柄選択法である「CAN-SLIM」法を学べば、大化けしそうな成長銘柄を簡単に見分けることができる。

とCAN-SLIM法とアピールしています。

CAN-SLIMの意味を簡単に説明します。

  • C:Current Quarterly Earnings 当期四半期EPSと売上
  • A:Annual Earnings Increases 年間の収益増加、大きく成長している銘柄を探す
  • N:Newer Companies, New Products, New Management, New Highs Off Properly Formed Bases 新興企業、新製品、新経営陣、正しいベースを抜けて新高値
  • S:Supply and Demand 株式の需要と供給、重要ポイントで株式需要が高いこと
  • L:Leader or Laggard 主導銘柄か、停滞銘柄か
  • I:Institutional Sponsorship 機関投資家による保有
  • M:Market Direction 株式市場の方向・見極め方

 

 

■ファンダメンタルで買いの株とは

ファンダメンタルで買いの株とは、

  • 売上、EPS(1株当たり収益)が実績、予想が25%以上増加していること。
  • ROEが17%以上、できれば20%以上あること。
  • フリーキャッシュフローが20%以上増加して、かつ、EPSの伸び率以上に増加。

などの条件を上げています。

 

ダブルスコープの場合は、上記のような条件に今期以降、今後5年間は該当することになりそうです。
決算を経過するほど、多くの投資家から成長株として注目をあびて、株価上昇も期待できるでしょうか。


本書の初版は1988年に出版されています。
その後、改定を加えられて、2000年(ドットコムバブル)と2008年(リーマンショック)のような暴落、そういった暴落の対応方法など加えられ、現在は2021年の刊行された第4版です。
ただ、ベースの初版は、インターネットやIT技術が普及する前の1988年であったことです。

大量、迅速に情報が供給、入手可能になったため、株価の先見性がさらに将来が求められて、株価が決定される業績の期間がさらに将来を見ることになってると思えます。

 

オニールの成長株投資は、1988年が初版ということで、ファンダメンタルが、過去、今期、来期の業績が主な対象で、少し古いようです。

 

つまり、再来期、5年後、10年後の業績、成長性で株価が大きく左右され、その再来期、5年後、10年後の業績、成長性を評価する手法については、記述が不足しているように思います。


過去、今期、来期の業績で、ROE、PER、成長率(売上・EPS)を重きにおいて、株価を評価すると結果的にPERが高い株価の高値づかみになってしまう可能性があることです。

 

ダブルスコープも、過去、今期、来期の業績ぐらいで成長株として妥当、割安な水準と感じらえるような指標になったら売り時かもしれません。

 

 

 

■成長株の売りのタイミングとは

 『オニールの成長株発掘法』では

 第10章 絶対に売って損切りをしなければならないとき
 第11章 いつ売って利益を確定するか
という章を設けて、損切り、益出しのタイミングも説明しています。

 

【売りのサイン】オニール流、出来高減少や弱さを示す動き8パターン!〜強気相場の天井を示すいろいろなサインまとめ〜 - 次世代投資リサーチ

損切り、益出しのタイミングは、こちら(↑)のサイトで詳しく説明されています。

 

分かりやすいポイントでいうと
①    上値を超える勢いがない。
②    終値が1日の最安値かその付近の状態が続く。
③    出来高が減り少ない状態で、新高値、上昇がある場合。
といった状態です。

①と②は、6月30日の高値2,462円を付けた後、ダブルスコープは、当てはまるような状況です。
ただ、③は当てはまらないようです。

 

 『オニールの成長株発掘法』でも、株価の先行指標として、出来高を重要視しています。

ダブルスコープの出来高を確認しましょう。

20日移動平均(約1か月の平均)の1日当たりの出来高
4月末で461万株
5月末で1025万株
6月末で2318万株
7月7日で2059万株
と4月の平均から直近で5倍程度の出来高があります。

 

ダブルスコープの浮動株式全体は、4635万株なので、6月以降は、浮動株式の毎日50%程度の株式が取引されているという少し異常なほど多い出来高です。

これだけ、出来高が大きい(強い)と株価の動きも弱い、売り時とはいえないようです。

 

■Tight Flag(狭いフラッグ)

今回、オニールの成長株発掘法をブログで取り上げようと思ったのは、

ダブルスコープの株価が典型的なTight Flag(狭いフラッグ)を形成しそうと気づいたからです。

 

フラッグとはフラッグはチャートの形状の一つです。

ボックス型:引用 大和証券 チャートパターンの解説から


ボックス型のチャートの形状との違いは、ボックス型は、平行な上値抵抗線と下値支持線の範囲内で、上昇・下落を繰り返す状態で、フラッグ型は、ボックス型を斜めにさせた形です。

急上昇後の狭いフラッグ

 

 『オニールの成長株発掘法』で、急上昇後に現れる「狭いフラッグ」のサインは、その後も急上昇する稀なパターンと特筆しています。

ピボットポイント (株価方向が上向きになって、株価が前回の高値位置まで再度上昇したポイント)が買いのタイミングといわれます。

 

上昇直後のTight Flag(狭いフラッグ)は、株価パターンは珍しく、強気相場でもせいぜい3度ぐらいしか現れないといわれます。

 

  • 通常は無名、注目されていない企業で起こる(有名企業や業界最大手の企業には現れない)。
  • 新製品の売り上げが原動力になり、無名だった銘柄がたったの4〜8週間で100〜120以上も急上昇する。
  • その後3〜4週間横ばいする間にも、上昇分をほとんど減らすことなく、調整も10〜25%にとどまる。

これは最強の株価パターンといわれ、リスクも高く、正しく見極めるのが難しいとされます。多くの銘柄が、この形を経て、200%以上という飛躍的な上昇を遂げるケースが多いといわれています。

今は、株価が25%ほど高値から下落しており、これから上昇するかはまだわかりません。
3〜4週間横ばい、調整で終わり、再度の高値2500円位の値段がつけたときは、Tight Flag(狭いフラッグ)で買いといえそうです。

■今(下落調整の時期)は買うのは早い

オニールの成長株発掘法では、

 

『株は価格が上昇中に買うべきで、下落中に買うべきではない。増し玉をするなら、最初に買った価格よりもさらに上がったときにのみ買うべきであって、最初に買った価格よりも下がったときに買ってはならない。』

 

『株を買うならその年の最高値に以前よりも近づいたところで買うべきであり、あまりにも価格が下がりすぎて安く思えるときに買ってはならない。つまり、比較的高くなった株を買うべきで、最安値を付けた株を買うのではない。』

 

『小さな損失ですむうちに素早く株を売ることを常に心がけるべきであり、株価が回復するのを待ったりしてはいけない。』

 

と下落中の株の安易な買いを戒めています。難平買い、逆張りが好きな私のような個人投資家には耳が痛いですね。

ということでダブルスコープは今、株価が2,000円以下で調整している時期は買い時でもないようです。

今は、株価が25%ほど高値から下落しており、これから上昇するかはまだわかりません。長期下落低迷する可能性もあります。

 

3〜4週間横ばい、調整で終わり、再度の高値2500円を超える値段がつけたときは、Tight Flag(狭いフラッグ)で買いといえそうです。

 

 

■このブログの記事に興味を持った方へ

ダブル・スコープに興味を持った方が興味がありそうな本や株式投資で自分の投資成績を上げたい人のための本をいくつか紹介します。

ウィリアム・J・オニール の本は、いずれもKindle本はセール中(2022年7月10日現在)でした。

 

オニールの成長株発掘法 【第4版】 (ウィザードブックシリーズ)

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  • 作者:ウィリアム・J・オニール
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読んで頂き、ありがとうございました。

誤字脱字、乱文雑文、すいません。

素人が趣味で書いているブログですので、その点、情報の正確性などご容赦ください。

 

 

銘柄メモ ダブル・スコープ6619 

 

タグメモ  ダブル・スコープ ダブルスコープ WSCOPE 崔元根 W-SCOPE
W-SCOPE Corporation ダブル・スコープ株式会社 

 

 

以 上です。