- ■出る順4位のサービスマネージメント
- ■サービスマネージメントのポイント
- ① KGI・CSF・KPIの用語について説明せよ。
- ② サービスマネージメントプロセスにおける役割を明確する管理の段階について、管理全般について3つ、インシデントの発生時について2つ、情報システム変更時について3つ、述べよ。
- ③ SLAのおけるサービスの提供者だけでは管理制御できない内容について説明せよ。
- ④ サービス継続性管理が支援する計画とは?
- ⑤RPOとRTOとは?
- ⑥キャパシティ管理のキャパシティとは?
- ⑦スケールアップ・スケールアウト・プロビジョニングとは?
- ⑧キャパシティ管理におけるピーク値について説明せよ。
- ⑨階層的エスカレーション、機能的エスカレーションについて説明せよ。
- ⑩問題管理における「問題」とは何か説明せよ。
- ⑪情報システムの変更に伴う、解決策、予防策の場合に発行されるものは何か説明せよ。
- ⑫問題管理データベースに登録される内容を説明せよ。
- ⑬変更管理の目的は何か、説明せよ。
- ⑭標準変更・緊急変更・通常変更について、を説明せよ。
- ⑮リリース、展開、切り戻しについてそれぞれ説明せよ。
- ⑰サービスマネージメントプロセスにおける各プロセスについて、位置づけ、流れなど説明せよ。
- ⑱サービスデスクの次の形態について説明せよ。
- ■参考書の紹介
- ■関連ブログ
■出る順4位のサービスマネージメント
『情報処理教科書 出るとこだけ!応用情報技術者[午後]』によると、
選択分野:サービスマネジメントの中では、
サービスマネジメントプロセスの出題が圧倒的に多いそうです。
また、サービスの運用の問題もよく出ますが、
サービスマネジメントプロセスに関連した問題が多く、
いずれも知識問題が中心のため、関連する用語を覚えておけば、
高得点が容易とのことです。
■サービスマネージメントのポイント
の出る順4位「サービスマネージメントプロセス」
の内容を参考に、サービスマネージメントプロセスで覚えるべきポイントを以下に記載します。
① KGI・CSF・KPIの用語について説明せよ。
KGI: Key Goal Indicatorの略で、重要目標達成指標を意味する。
組織が達成すべき最終の数値目標を表し、目標を数値化することで、
達成度が明確に把握できる。
サービスマネジメントプロセスで、現状分析、目標設定のための指標の一つとされる。
CSF: Critical Success Factorsの略で、重要成功要因と意味する。
KGIを達成するために必ず取り組むべき目標を意味する。
KPI: Key Perfomance Indicatorの略で、重要業績評価指標を意味する。
CSF(重要成功要因)を達成するための中間の数値目標を意味する。
CSF(重要成功要因)を満たしているかなど、現在の進捗度を把握するための指標である。
② サービスマネージメントプロセスにおける役割を明確する管理の段階について、
管理全般について3つ、
インシデントの発生時について2つ、
情報システム変更時について3つ、
述べよ。
▼管理全般
■サービスレベル管理:サービスレベルを維持するための管理すること。
サービス継続及び可用性管理:災害やインシデント後の対応・予防処置を管理すること。
■キャパシティ管理:情報システムの資源の容量、性能を管理すること。
▼インシデントの発生時
■インシデント及びサービス要求管理:インシデントからの迅速の回復を管理すること。
■問題管理:根本原因を突き止め、解決策や予防策を提示、管理すること。
▼情報システムの変更時
■変更管理:変更に伴う影響を調査、管理すること。
■リソース及び展開管理:稼働環境に新し機能やプログラムの展開を管理すること。
■構成管理:システムの最新状況の構成を管理すること。
③ SLAのおけるサービスの提供者だけでは管理制御できない内容について説明せよ。
SLAはService Level Agreementの略で、サービスレベル合意書と意味で、
サービスの提供者と利用者との間で合意されるサービスのレベルの内容である。
サービスの提供者だけでは管理制御できない内容は、SLAから除外されることが多い。
・他社が製造提供しているパソコン
・他社が提供しているインターネット回線
・他社が提供しているクラウドサービス
SLAに記載する内容は、費用対効果を考慮するため、
サービスの提供者だけでは管理制御できない内容まで含め完璧を求めると、費用がかかり、非現実的なものとなる。
④ サービス継続性管理が支援する計画とは?
サービス継続性管理は、事業継続計画を支援する。
事業継続計画(BCP:Business Constinuty Plan)は、災害事故発生時に基幹業務の継続を目的とした対応計画であり、
サービス継続性管理は、事業を継続できるように必須、必要なサービスを復旧させる活動をいう。
⑤RPOとRTOとは?
RPOは、Recovery Point Objective(目標復旧時点)の略で、インシデント発生時に、
どの時点でまでさかのぼったデータを利用して、システムを復旧されるかの目標時間である。
時間が短い(値が小さいほう)が望ましいとされる。
RTOは、Recovery Time Objective(目標復旧時間)の略で、インシデント発生後に、
どのくらいの時間で、システムを復旧させるかの目標時間です。
値を小さいほど、時間が短くの望ましいとされる。
⑥キャパシティ管理のキャパシティとは?
キャパシティとは情報システムのCPU、メモリ、ハードディスクの容量、性能を表す。
キャパシティ管理とは、サービスの継続を確保するあために、キャパシティの内容を適切な費用内で管理する行動です。
現状の分析と将来の予測を定期的に実施して、見直す。
⑦スケールアップ・スケールアウト・プロビジョニングとは?
スケールアップとは、システムの性能向上のために、コンピューター内部の容量、性能を増強することをいう。
スケールアウトとは、システムの性能向上のために、現在のコンピューター以外に、
コンピューターの台数を増やすことをいう。
プロビジョニングとは、サービス利用者の増加数、利用頻度などを事前に予測して、
必要な時に迅速にサービスを開始できるようにすることをいう。
⑧キャパシティ管理におけるピーク値について説明せよ。
プログラムを縦方向に読み、前後の動きを把握して、
値を格納するだけで、処理せず変化ない変数が何か
値を格納せず、処理して変化がある変数が何かを把握する。
⑨階層的エスカレーション、機能的エスカレーションについて説明せよ。
上長や他部門の支援が解決が必要とされるインシデントについて、
上長や他部門をその解決、判断、支援を依頼するエスカレーションについては、
階層的エスカレーションと
機能的エスカレーションの二種類がある。
階層的エスカレーションは、より権限がある上長(上司や経営者など)に
報告し、判断を仰ぐ。判断のもと、その解決のための作業は自分たちで実施する。
専門的エスカレーションは、より専門的な部署に解決、解決のための協力を依頼することです。
⑩問題管理における「問題」とは何か説明せよ。
問題管理とはインシデントの根本原因を究明して、解決策や予防処置を提示する活動である。
問題管理における問題とは、インシデントの根本原因を指す。
⑪情報システムの変更に伴う、解決策、予防策の場合に発行されるものは何か説明せよ。
情報システムの変更に伴う、解決策、予防策の場合に発行されるものは、変更要求である。
変更要求(RFC:Request For Change)は、情報システムの解決、予防のために発行される。
変更要求が発行され、変更管理(変更に伴う影響調査)が実施される。
⑫問題管理データベースに登録される内容を説明せよ。
発生したインシデントの情報を保存する。
既知の誤りに関するデータベースとしてKEDB(Know Error Database)とも呼ばれる。
同様のインシデントが発生した場合、迅速に診断、解決できるようにインシデントに関する情報が登録される。
⑬変更管理の目的は何か、説明せよ。
変更管理は、変更に伴う影響を調査し、変更の可否を検討するために行われる。。
⑭標準変更・緊急変更・通常変更について、を説明せよ。
変更要求には、標準変更・緊急変更・通常変更の3種類がある。
標準変更は、事業への影響が小さく、頻繁に行われる変更要求である。
変更要求に対応するための手順が標準化され、
CAB(Change Advisory Boardの略、 変更諮問委員会を意味し、
変更要求について承認する委員会である)
で承認済みであり、その標準手順に沿って、サービスデスクなどが対応します。
例は次の通りです。
- パスワードを変更したいという変更要求
- OSをアップグレードしたいという変更要求
緊急変更は、事業への影響が大きく、緊急で行う必要のある変更要求であり、
変更要求はECAB(Emergency Change Advisoryの略で、緊急変更諮問委員会を意味する。
緊急性の高い変更要求について承認する委員会)で承認される。
例は次の通りです。
- 障害によるサービスの中断を復旧したいという変更要求
通常変更は、一般的な変更要求で、
標準変更のように標準化された対応手順もなく、
緊急変更のように緊急性もなく、一般的な変更要求で、
CAB(Change Advisory Boardの略、 変更諮問委員会を意味し、
変更要求について承認する委員会である)
で承認される。
⑮リリース、展開、切り戻しについてそれぞれ説明せよ。
リリースとは製品版のことをいい、この段階では、
まだ稼働環境に展開されておらず、利用者は利用できない。
展開とは、リリースを稼働環境に導入することで、この段階以降に、
利用者が利用できるようになります。
切り戻しとは、リリースの展開に失敗した場合に、変更を元に戻すことある。
事前にそのための手順を作成する必要がある。
⑯構成管理において、情報の格納先のデータベース名の情報の名称は何か、説明せよ。
構成管理データベースで、Configuration Management Database(CMDB)ともよばれます。
CI Configuration Item (構成アイテム、構成品目)に関する情報が管理される。
システムの変更時の影響調査やインシデント時に
原因の調査などに利用される。
⑰サービスマネージメントプロセスにおける各プロセスについて、位置づけ、流れなど説明せよ。
インシデントの発生時には、求められるのが、
インシデント及びサービス要求管理
と
問題管理である。
インシデント及びサービス要求管理は、迅速の障害からの回復を目的としており、
問題管理は、根本原因を突き止め、解決策や予防策を提示するのが目的とされます。
情報システムの変更時に求められるのが、
変更管理
と
リリース及び展開管理
と
構成管理である。
変更管理は変更に伴う影響を調査し、
リリース及び展開管理は、製品を稼働環境に安全に展開することを目的とし、
構成管理は、システムの最新状況を管理して、
システムの変更時の影響調査やインシデント時に
原因の調査などに利用される。
⑱サービスデスクの次の形態について説明せよ。
サービスデスクはサービスの利用者からの問合せに対して、
単一の窓口機能を提供して、担当部署への引継、対応結果の記録、記録の管理など
を行う部署です。
▼単一の窓口
単一の窓口機能は、Single Point Of Contactとも呼ばれる。
問い合わせ先が複数だと、どの窓口に問い合わせるか迷うため、
窓口を単一にすることが望ましい場合がある。
▼ローカルサービスデスク
「拠点ごと」にサービスデスクを設置する形態で、利用者の近くに
サービスデスクがあるため、担当者が直接出向きやすく、
また、拠点ごとの言語や文化に合わせて、きめ細やかに対応できるメリットがある。
▼中央サービスデスク
複数拠点を統括し、1拠点でサービスデスクを設置する形態である。
集中的に問い合わせを受けるために、サービス要員を効率的に配置したり、
大量の問合せに対応しやすくできる。
▼バーチャルサービスデスク
実際には複数拠点に存在するが、ITを活用することであたかも1拠点でサービスデスクを設置しているかのように、
利用者からは見える形態です。
▼フォローザサン
Follow the Sun 太陽をおいかけるという意味ああり、24時間体制を構築するために、
地理的に分散して、時差がある複数拠点を組み合わせる形態である。
全拠点で中央で統括管理する方式でもあるため、
ある拠点でその日のうちに対応できなかった問合せを
時差のある別の拠点で引き継いで対応するなど、統制のとれたサービスが提供できる。
■参考書の紹介
午後問題を出る順に効果的な試験対策ができる良書かなと思っています。
基本情報技術者試験も、同じシリーズの参考書で勉強して、苦手な午後問題を克服して合格しました。
- 作者:橋本 祐史
- 発売日: 2019/01/16
-
「『応用情報の午後』は試験範囲が幅広く、どの分野・テーマを学習したらよいかわからない」と困っている方も多くいることと思います。応用情報の午後は、11問中5問に解答する形式ですが、多くの選択肢があるようで、受験生を惑わせることにもなります。
そこで、本書では、徹底した分析と対策授業の経験などをもとに「出る順」で「出るところだけ」を厳選して掲載しました。本書で学ぶことにより、効率よく午後試験に合格する力が身に付けることができます。
-
【本書の特徴】
・「出る順」に「出るところだけ」掲載。効率よく学習できる
・午後問題に合格するために「17のテーマ」に厳選して収録
・1つのテーマは、前提知識+解き方+過去問の順で丁寧に解説
・ベテランの現役講師による鋭い分析とわかりやすい説明で合格力養成【対象読者】
・応用情報技術者の午前試験の学習が一通り終わった人
・午後試験の学習の仕方が分からない人
・短期間で午後試験の対策をしたい人
■関連ブログ
以上です。