業務スーパーフランチャイズ銘柄でプロが見逃す成長・割安株は〇〇だった。

 

にて、

投資するなら、神戸物産より、神戸物産フランチャイズとして、業務スーパーを出店しているG-7ホールディングス(7508)、オーシャンシステム(3096)、エルアイイーエイチ(5856)、カンセキ(9903)、マキヤ (9890)の方が、プロが見逃して成長が期待できて、株価が割安な株のような気がします。

といったお話をしましたが、この記事では、
業務スーパーフランチャイズ銘柄(G-7ホールディングス、オーシャンシステム、エルアイイーエイチ、カンセキ、マキヤ )で、どの企業が買いか分析しています。

 

 

プロが見逃す成長・割安株の基準

ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け

などの著作で、全米一のファンドマネージャーといわれた

ピータ・リンチ氏は、「投資先は身の回りから探せ」と、自分の生活の中で株式市場のプロが見逃しているような成長を期待できる株価が割安な会社が見つけられる。といった趣旨の主張をしています。

 

  • A.プロが見逃しているか。
  • B.成長を期待できるか
  • C.株価が割安か。

という視点で、
神戸物産(3038)のフランチャイズ銘柄(G-7ホールディングス、オーシャンシステム、エルアイイーエイチ、カンセキ、マキヤ )を評価したいと思います。

 

プロが見逃している銘柄は、成長を期待できない、
成長が期待できる銘柄は、株価は割安でなく割高、
株価が割安であれば、成長が期待できない銘柄で、プロが見逃しているといった可能性が高くこの三つともに成立する企業は、実際には稀だと思いますが、神戸物産(3038)のフランチャイズ企業ではどうでしょうか。

 

A. プロが見逃しているか

プロが見逃しているかという視点は、
外国人持株比率と投信持株比率の合計が低いかという指標で評価したいと思います。
東洋経済 会社四季報の2021年夏号 7月販売の数字を利用しています。

 

順位は以下の通りです。

  • 1位 カンセキ 0.2%<外国0.1%投信0.1%>
  • 2位 エルアイイーエイチ1%<外国1.0%投信0.0%>
  • 3位 マキヤ 1.2%  <外国1.1% 投信0.1%>
  • 4位 オーシャンシステム 2.6% <外国2.4% 投信0.2%>
  • 5位 G-7ホールディングス 20%<外国14.6% 投信5.4%>

 

G-7ホールディングス以外はどれも低い数字で、G-7ホールディングス以外は外国人投資家や投資信託といったプロの投資家から注目されていない、見逃されている銘柄のようです。

 

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で、筆者 足立 武志 氏はこう述べています。

筆者が好むのは、外国人持株比率や投信持株比率が数%の低い銘柄です。
 こうした企業は、外国人や投資信託にようやく評価され始めた段階です。
外国人や投資信託もまだ買い始めたばかりですので、ここから彼らのさらなる買いにより、株価が大きく上昇する可能性があります。こうした企業に個人投資家が乗ってみるのも一つの戦略です。

 

B. 成長が期待できるか

2期前の3期前の売上成長率⇒1期前と2期前の売上成長率

を算出して、その平均で比較しています。

 

過去の成長が高ければ、今後の成長も高いという「可能性」、あくまで可能性からランキングしています。通常では業績予想を利用して、成長性を判断しまが、業績予想は各社の姿勢(慎重か、そうでないか)で大きくぶれるので、直近2期の業績の数字を利用しています。

 

  • 1位 G-7ホールディングス 15.8%(8.3% ⇒23.3%)3月末決算
  • 2位 カンセキ10.4%(8.1% ⇒14.6%) 2月末決算
  • 3位 オーシャンシステム 9.1%(7.9% ⇒10.2%)3月末決算
  • 4位 マキヤ 8.0%(6.0% ⇒10.0%)3月末決算
  • 5位 エルアイイーエイチ1.3%(マイナス1.0% ⇒3.3%)3月末決算


C. 株価が割安か

PBRという指標で評価、ランキングします。
PBRは、株価 ÷ 一株当たり純資産で計算でされますが、
株価は、2021年7月9日の終値で、
純資産の直近の決算(四半期決算含む)をもとに算出した数字です。
カンセキ以外は、2021年3月末の決算の純資産を、カンセキは、2022年2月期 第1四半期決算短信、2022年5月末の純資産の数字を利用しています。

  • 1位 マキヤ 0.57倍 (株価 888円÷1株当り純資産 1,549円)
  • 2位 オーシャンシステム 1.34倍 (株価 1,157円 ÷ 1株当り純資産 864円)
  • 3位 エルアイイーエイチ1.50倍 (株価 71.0円 ÷ 1株当り純資産 47.3円)
  • 4位 カンセキ 1.95倍 (株価2,872円 ÷ 1株当り純資産1,470円)
  • 5位 G-7ホールディングス 3.50倍 (株価3,350円 ÷ 1株当り純資産957円)

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で、筆者 足立 武志 氏はこう述べています。

一般に、PBRが1倍を割ると株価が割安と言われます。PBRが1倍を割るということは、株価が1株当たりの純資産より低い状態であることを表します。

1株当たりの純資産は、企業が解散した時の名目上、株主が受けとれる1株当たりの金額のことです。

ですから、PBR1倍割れの場合、「株価よりも、現時点で企業が解散したときに株主が受け取ることができる金額のほうが高い=株価が割安」であることを示しているのです。

 

総合ランキング:プロが見逃す成長割安株

それぞれの基準で、順位により ポイントを以下のように加算します。

1位 5点
2位 4点
3位 3点
4位 2点
5位 1点

 

総合ランキング
A. プロが見逃している B.成長を期待できる C.株価が割安な
業務スーパーフランチャイズ企業は、以下のような順位になりました。

  • 1位 カンセキ 13点(A:1位 B:2位 C:4位 5+4+2=11)
  • 2位 マキヤ 10点(A:3位 B:4位 C:1位 3+2+5=10)
  • 3位 オーシャンシステム 8点(A:4位 B:3位 C:2位 2+3+4= 9)
  • 4位 エルアイイーエイチ 7点(A:2位 B:5位 C:3位 4+1+3= 8)
  • 5位 G-7ホールディングス 7点(A:5位 B:1位 C:5位 1+5+1= 7)

 

カンセキについて

1位になったカンセキは、栃木県のエリアフランチャイズ企業(その地域の出店を独占できる権利ももつ)です。栃木県の人口は、約193万人(全国19位)の人口を有します。

 2003年8月に業務用食品スーパーの1号店として「業務スーパー佐野店」を開店して、現在栃木県内で21店舗の業務スーパーを出品しています。
キャンプ・アウトドア用品を販売するWILD-1事業が2020 3月は、九州地方初となる「WILD-1ブランチ博多店」を開店するなど好調です。

 

カンセキ 第2021年2月末期決算説明資料 より 

カンセキ 第2021年2月末期決算説明資料 より 


株主優待制度もあり、個人投資家からもっと注目されて、株価がもっと上昇してもいい企業だと私も思います。
ただ、株価は2020年3月に1343円(年初来安値)から、2020年9月に3820円と2倍近く上昇し、その後、2,872円と3割ほど下落して、下落、調整局面という印象です。

ホームセンター事業がコロナ特需の反動で、業績の低調なこと嫌気されているよですが。WILD-1事業や業務スーパーが属する専門店事業に期待したいです。

参考までに
2022年2月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2021年7月9日)
の経営成績に関する説明は抜粋します。
最初に各セグメント、事業の状況を簡潔に意訳します。

〔ホームセンター事業〕
『コロナ特需が消えました。もう大して期待できないよ。ごめんね。』
〔WILD-1事業〕
『キャンプブームに続いて、フィッシングブームで、絶好調!』
〔専門店事業〕
業務スーパー事業、頑張っています!』

 

2022年2月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2021年7月9日)

なお、当グループの報告セグメント事業別業績は次の通りです。


〔ホームセンター事業〕
ホームセンター事業では、新型コロナウイルス感染防止対策の関連品の供給不足は解消され、安定してきている 事から、商品カテゴリーによっては特需の発生した前年同四半期実績を割り込む場面が発生したものの、ゴールデ ンウィーク期間中では、園芸・ガーデニング用品やペット関連用品、エクステリア等の工事・サービス部門が安定 伸長しております。前年3月に新規開店した「栃木そのべ店」も同様の傾向にありますが、ほぼ計画通りの業績と なっております。 これらの結果、ホームセンター事業の営業収益は、45億48百万円(前年同四半期比6.3%減)、セグメント利益は 1億94百万円(前年同四半期比44.7%減)となりました。

 

〔WILD-1事業〕

WILD-1事業では、前年同四半期に緊急事態宣言による休業要請指定業種となった事から、ゴールデンウィーク の需要期に全店休業致しましたが、当第1四半期は都内2店舗を除き、概ね通常営業出来たことから、大幅に業績 回復を致しております。根強いアウトドアブームの流れは通年楽しめるレジャーとして認知され、主力のキャンプ 関連用品をはじめ、フィッシング関連用品他も大きく伸長しております。ネットショップのオンライン販売につい ても、前年同四半期を上回るペースが続いております。前年3月に新規開店した「ブランチ博多店」も既存店同様 の傾向にあります。 株式会社カンセキ(9903) 2022年2月期 第1四半期決算短信 ― 3 ― これらの結果、WILD-1事業の営業収益は、31億72百万円(前年同四半期比57.5%増)、セグメント利益は3億 94百万円(前年同四半期比268.0%増)となりました。

 

〔専門店事業〕

専門店事業の内、業務スーパー店舗では、業務需要回復が遅れておりますが、一般消費者の利用増加が安定して おり、業務需要の減少を上回る業況が続いております。当第1四半期は、前年同四半期の様な新型コロナ感染抑止 政策に起因する特別な需要増加の発生はございませんが、SNSやメディアを通しての紹介も活発化し、認知度も 更に高まって来た事で、一般のお客様のご利用増加と年齢層の広がりに繋がっております。前年6月に新規開店し た「業務スーパー小山ひととのや店」も既存店同様の傾向にあります。 オフハウス店舗では、WILD-1事業同様に前年同四半期はゴールデンウィークが上期の大きな需要期に休業要請対 象業種となった事から、この期間を休店いたしました。当第1四半期は、通常営業体制に戻り、出張買取りも再開 し、回復傾向にあります。また、フランチャイザーである株式会社ハードオフコーポレーションの主催するネット モールへの積極参加により、店頭販売以外での売り上げが大きく伸長しております。 これらの結果、専門店事業の営業収益は、23億87百万円(前年同四半期比2.2%減)、セグメント利益は1億92百 万円(前年同四半期比6.2%増)となりました。 〔店舗開発事業〕 店舗開発事業では、前年同四半期にアミューズメント施設が緊急事態宣言下での休業要請指定業種となった事で、 需要期の長期休店や時間短縮営業をしておりましたが、当第1四半期は通常営業に戻りつつあり、収益も改善して おります。また、賃貸物件の物件数も安定してきており、一定の利益水準を確保しております。 これらの結果、店舗開発事業の営業収益は、87百万円(前年同四半期比28.9%増)、セグメント利益は36百万円 (前年同四半期比94.1%増)となりました。

 

 

関連本の紹介

 

 

 

 

 

銘柄メモ

神戸物産(3038), G-7ホールディングス(7508),オーシャンシステム(3096)エルアイイーエイチ(5856),カンセキ(9903) ,マキヤ (9890)ファーストリテイリング(9983)