に続けて、 景気ウォッチャー調査2020年9月報告(2020年10月8日発表)の内容
を紹介したいと思います。
景気ウォッチャーの景気判断
景気ウォッチャーとは、地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々のことで、内閣府が調査の協力を依頼されている人々です。
家計動向であれば、スーパー・コンビニエンスストアなどの小売店や、タクシー運転手、レジャー業界など家計の景気に敏感な職種の人々の景気判断を調査します。
企業動向関連であれば、製造業、非製造業問わず幅広い業種の経営者、従業員の景気判断を調査します。
雇用関連であれば、人材派遣会社社員や求人広告、求人情報誌の担当者、職業安定所しや民間職業紹介機関の職員の景気判断を調査します。
そういった景気ウォッチャーの
◎良、○やや良、□不変、▲やや悪、×悪 といった判断とその理由が、公表されています。
景気ウォッチャー調査2020年9月報告から気になった景気判断を紹介します。
2020年9月の現状判断から国内の自動車販売は急回復しているかも。
コロナ禍の不況で苦しんでいる人が多いといわれる中、「◎良」とする業界、職種は、よほど景気がいいのかなと思いますが、
乗用車販売店の経営者、従業員の景気の現状が明るくなっている強い実感が見られました。上の画像は、東海地域の家計動向調査の調査結果の抜粋ですが、他の地域の家計動向調査でも、
----------------------------------------
南関東 ◎: 乗用車販売店(店長)・販売量の動き ・全社的に販売量が目標の120%近くまで達成できており、客の購買意欲も上向いている。
九州 ◎ :乗用車販売店(従業員)・販売量の動き ・車両の納期に新型コロナウイルスの影響が少なくなり、購入した客を待たせる期間が短くなっている。
といったように、◎良と景気判断が見られました。
----------------------------------------
2020年10月以降の景気の先行きから観光業は急回復するかも。
先行き判断理由は観光、レジャー、ホテルといった業種、職種の経営者、従業員の先行きに対する明るい見通しが目指しました。上の画像は、南関東地域(東京、埼玉、千葉、神奈川)の家計動向の景気判断の抜粋ですが、現状と同じく、コロナ禍の不況で苦しんでいる人が多いといわれる中、先行きを「◎良」とする業界、職種は、よほど景気がいいのかなと思います。
他の地域の家計動向調査でも、以下のように観光、レジャー、ホテルといった業種、職種の明るい見通しが実感できます。
---------------------
東北 ◎:観光型旅館(スタッフ) ・東京、中部、関西からのツアー募集の状況が良い。個人についても、順調に伸びてきている。
甲信越 ◎:都市型ホテル(スタッフ)・個人客の動きになるが、Go To Travel、GoTo Eatキャンペーンの効果は、10月に東京都が解禁になるので、今月よりも必ず伸びてくる。ただし、法人企業の動きはいまだにやや低迷中である。
北陸 ◎:観光型旅館(スタッフ)・Go To Travelキャンペーンが10月から東京も対象になるとの報道で、予約件数が目に見えて増加してきている。
近畿 ◎:旅行代理店(役員)・地域クーポンの利用も始まり、更なる需要の増加が期待できる
中国 ◎:観光型ホテル(副支配人)・来年の1月くらいまではGo To Travelキャンペーンの効果で旅行者の予約は増加する。
九州◎:旅行代理店(従業員)・東京がGo To Travelキャンペーン対象になったことで、効果が出てくる。
---------------------
一部マスコミの批判があったGo To Travelですが、景気浮揚など効果が、景気ウォッチャーといわれる現場の人の声から認められています。
『九州の家計動向 ◎住関連専門店(従業員) ・例年に比べ、気温が冷え込む予想である。そのため、秋冬寝具の需要が高まることに期待している。』
といった声もあり、今年の冬の天候にも景気の動向は左右されそうですが、厳冬、厳しい寒さが続くと、関連する製品の売り上げが増えるので、景気的には望ましいかも知れません。
本の紹介
景気ウォッチャー調査は、投資や仕事で関係する分野に近い将来を示す情報として有益な情報かなと思います。景気ウォッチャー調査に関係する本を紹介しておきます。
毎月1回10分チェックで年20%らくらく儲かる 「景気ウォッチャー投資法」入門
“街かど景気”の経済学―新観測システム「景気ウォッチャー調査」 (PHP新書)
以 上です。