景気ウォッチャー調査2020年11月分報告(2020年12月09日発表)から-株価の調整は1月に終わり、お仏壇のはせがわは買いかも-
にて、 景気ウォッチャー調査2020年11月分報告(2020年12月09日発表)からみると、日本株は下落局面となりそうですと予測しましたが、
日経平均の12月18日の終値は26,763円、12月09日の終値で26,817円から
50円ほど下落していますが、ほぼ横ばいで、予測以上に株価は堅調のようです。
■悲観的な現状分析、見通しが多い
しかし、景気ウォッチャー調査で悲観的な現状分析、見通しが多いので、
いくつか紹介します。
現状と先行きともに、
景気の悪化、悲観的な方向性を示す×が増え、逆に前月にはあった
景気の回復、楽観的な方向性を示す◎がなくなっていました。
今回は近畿地方の結果を紹介しますが、他の地方も同様の声が多かったです。
まずは景気の現状判断です。
家計動向関連------------------------
× 競輪場(職員) :単価の動き ・3か月前の客単価は1万102円であったが、今月の客
単価は8858円に下がっている。
×その他レジャー施設[複合商業施設](職員):販売量の動き ・新型コロナウイルスの感染第3波やGo To T
ravelキャンペーンの一部除外などの報道が、心理的に消費を抑制している。大阪市や名古屋市といっ
た都市部の来客数や販売量が、10月に比べて減少している。
× 住宅販売会社(経営者):販売量の動き ・新型コロナウイルスの影響で悪くなっている業種の
客が、全く動かなくなっている。
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企業動向関連------------------------
×繊維工業(総務担当)受注量や販売量の動き・新型コロナウイルスの感染第3波の影響で、人が集
まりにくくなっており、売上が前月比で半減している。
×不動産業(営業担当)取引先の様子 ・新型コロナウイルスの感染者が増えるにつれて人出
が減っており、アパレル関連の店舗からは家賃を下げてほしいという申出がきている。
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雇用動向関連------------------------
×職業安定所(職員)求人数の動き ・大阪の有効求人倍率は1.10倍と、前月比で0.02ポイ
ント低下した。有効求職者の増加に対し、新規求人数が13.3%減少するなど、求人の伸びが低調であったことが要因である。また、雇用調整助成金の月別申請件
数も、10月が最も多くなっている。
× 学校[大学](就職担当)採用者数の動き ・前年と比べて、年末に向けた時期に採用活動を継続
している企業が少ない。
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続けては景気の先行き判断です。
景気動向関連------------------------
×その他飲食[ファーストフード](店員)・2か月前までは新型コロナウイルスの感染者が減少してい
たように感じ、来客数も徐々に戻りつつあったが、ここ2~3週間で急激に感染者が増加し、来客数が激減している。この先もしばらくは現在の状態が続く。ワクチンが開発されない限り、新型コロナウウイルスとの共存といっても、元の生活に戻るのは難しい。
×競輪場(職員) ・新型コロナウイルスの感染拡大への懸念がある。万が一、
春先のように営業自粛になった場合の影響は、見当が付かな
い。
× 住宅販売会社(経営者)・新型コロナウイルスのワクチン開発が見込まれているが、治療薬が開発されるまでは先行きがみえない。
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企業動向関連------------------------
×化学工業(経営者) ・現在、新型コロナウイルスの感染第3波が来ていると報じ
られているが、前回の第2波の際も、発生から2週間~1か
月後に受注が悪化し、1か月~2か月後に大きく売上が悪化
したため、今回も同じような動きになると予想される
× その他非製造業[電気業](営業担当)・新型コロナウイルスの感染収束が見込めず、今後の展望が
開けない。
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雇用関連------------------------
×学校[大学](就職担当)
・新型コロナウイルスの影響で業績不振の企業が増え、求人
数が未定であったり、削減する企業が多いと聞く。今後もこ
ういった企業は増える見込みである。
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ただし、先行きには、
企業動向関連------------------------
◎ 木材木製品製造業(経営者)
・新型コロナウイルスの影響は販売量に大きく出ており、前
年と比較しても30%ほど落ち込んでいる。新たな商品の販売を拡大中で、少しずつ効果が出ているほか、もう一種類の新
商品を今年中にサンプル合格させ、来年には軌道に乗せたい。それに伴い、売上、利益共に増加する見通しとなる。
◎ 建設業(経営者) ・例年であれば、時期的には受注が増える。また、新型コロ
ナウイルスの影響が長引くなか、取引先が積極的に仕事を取
りに行っているという話を聞くため、今後は受注が少しずつ
増えていく。
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といった強気の見通しもあり、ワクチンも開発されいくつかの国で接種が始まっていること、ここ数カ月で日本での接種が始まることが濃厚であり、景気の悪化を踏まえた株価の下落、調整も短期間も、1月中にはで終わりそうな予感です。
お仏壇のはせがわは買い
気になったのは甲信越地方の葬祭業の経営者の強気の見通しです。
コロナで時間に余裕ができて、葬式、仏壇や墓など見直そうという人が増えているのでしょうか。
現状も、
◎その他サービス[葬祭業](経営者)お客様の様子 ・前月同様、今月も忙しい。2度目、3度目の対応をする家も出てきている。また、そうした方の紹介によ
る葬儀も入っている。好循環が回り出している感じがする。
と強気の判断ですが、
先行きも
◎その他サービス[葬祭業](経営者)
・引き続き、葬儀の相談が多い。やはり子供が少なくなっていることが一番の理由だと感じている。仏壇の処分、墓じま
いの相談や依頼も多い。これからもこの傾向は続くのではないか。
と強気です。
仏壇、墓など葬祭関係の商品、サービスを幅広くを販売する (株)はせがわの株など買いかも知れません。2020年12月18日の終値で298円でした。
本の紹介
景気ウォッチャー調査は、投資や仕事で関係する分野に近い将来を示す情報として有益な情報かなと思います。景気ウォッチャー調査に関係する本を紹介しておきます。
毎月1回10分チェックで年20%らくらく儲かる 「景気ウォッチャー投資法」入門
“街かど景気”の経済学―新観測システム「景気ウォッチャー調査」 (PHP新書)
■参考■
以 上です。