▼目次
■はじめに
2021年11月11日に予定していたダブルスコープの2021年３Q決算が延期になりました。延期の影響や株価の位置など考えたブログ記事です。
個別株、特に中小型株の分析にチャート、テクニカル指標が意味があるのかという疑問もありますが、参考になれば幸いです。
■決算発表の延期だけど、東証の承認が不要な延期
本日（2021年11月11日）に予定していた2021年度３Q決算発表が延期になりました。
延期と言っても、期限である11月15日までは決算発表されるはずです。
もし、11月15日まで決算発表されない場合は、東京証券取引所の承認が必要となる延期となるので、東京証券取引所に延期を申請した、東京証券取引所が承認した、といった開示が、Ｗ-SCOPE、東京証券取引所からされるはずですが、まだ、されていません。
決算短信作成要領・四半期決算短信作成要領 | 日本取引所グループ
https://www.jpx.co.jp/equities/listed-co/format/summary/index.html
によりますと、決算期末後45日以内に決算短信を公表しなければなりません。
決算日が９月30日ですと、決算短信は11月15日までに提出しなければならないことになります。
とうわけで11月15日まで決算発表される前提だと考えると、
「不正会計、粉飾決算が発覚した」「監査法人と意見が対立した」といった大げさな話ではなく、決算書、開示書類の作成、監査法人の承認が、少し遅れただけでしょう。
決算発表の予定を遅らせた場合、その理由に関係なく、投資家は疑心暗鬼になり、株価は売られます。
本来の期限の11月15日に間に合えば、プレスリリースなどは不要かもしれませんが、
噂が噂を呼ぶということもあるので、恥を忍んで、延期の事実やその理由をプレスリリースするのが適当だと思いました。
実際に11月11日の終値は、872円と前日比 －62円、－6.64%と大きく売られました。
ただ、Ｗ-SCOPEの経理部門にも同情すべきことがあれば、
① 第3四半期の最終日9月30日に、ＷＣＰ株式の一部譲渡やWＣＰの転換社債株式転換が行われており、この取引は連結、単体の損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書ともに大きく影響を与えるので、通常の決算のスケジュールより余裕がなかったこと。
② 継続企業疑義注記企業として、開示すべき情報量、監査対象の情報量が多く、さらに注記が外れる場合は、なお、一層、開示すべき情報量、監査対象の情報量が増えること。
③ ダブルスコープ単体日本国内の従業員はわずか8名で、この8名で、韓国で売上200億円を超え、1000名以上の従業員がいる事業について、日本語で開示書類を作成し、連結の決算をすることが、マンパワー的に厳しい状況と察せられること。
社内のほとんどの書類、システムは韓国語か英語、ほとんどの会話も社内は韓国語か英語のはずで、ほとんどの業務が韓国内です。日本語の資料作成、日本（語）での監査対応などを日本の8名だけでやるとしたら、相当、苦労しそうです。
といったことがあげられます。
ダブルスコープは、毎回決算発表は、決算対象の最終月の翌々月の第2木曜日に行われており、おそらく、年初に決算発表スケジュールを東証に提出し、そのスケジュールを変更せず、予定日を迎え、間に合うように努力したが、間に合わなかったという話かなと思います。
ただ、決算の状況、予想を抜きにして、今後も上昇トレンドが継続するという前提であれば、現在の株価位置は、テクニカル指標的には買いかと思っています。
テクニカル指標には、「相場の流れ」を判断するトレンド系指標と「買われ過ぎ」や「売られ過ぎ」かを判断するオシレーター系指標があります。
トレンド系指標の代表として、移動平均線で、オシレータ系指標として、RSIで考えてみました。
■移動平均線での分析
↓のブログで示しましたが、上昇が続き株価は短期的には買われすぎ、調整という意味で、一時的な下落をする頃だと考えていました。
W-SCOPEの2021年３Q決算は期待できるか - 令和の未来カエルのブログ
でも示している通り、2021年8月以降、長期75日の移動平均線を、中期25日、短期5日の移動平均線を超えて、上昇トレンドに入ってから、75日の移動平均線が、ボトムポイント、サポートライン（下値支持線）として、有効になっています。
75日移動平均価格は11月10日（水）時点で853円、11月11日（木）時点で855円ですが、本日11月11日の安値は851円、終値は872円です。
75日移動平均価格がサポートライン（下値支持線）として、有効になっているように感じます。
■RSIでの分析
ＲＳＩ（Relative Strength Index）は、日本語で「相対力指数」という意味の指標で、オシレーター系指標の中でも代表格と言える指標です。
現在の株価がどのような位置づけになるのかを、0％から100％の範囲で示します。
RSIは株価が「買われ過ぎ」もしくは「売られ過ぎ」かを見る指標です。
RSIの数値のおおまかな使い方は以下の通り。
RSI＜30 ：売られ過ぎ
RSI 30～40 ：少し売られている
RSI 40～60 ：だいたい中立
RSI 60～70 ：少し買われている
70＜RSI ：買われ過ぎ
11月11日（木）取引後は、ＲＳＩ（計算期間は一般的に利用される14日間）で44という数字を示しており、『RSI 40～60 ：だいたい中立』という状況です。
2021年8月以降、長期75日の移動平均線を、中期25日、短期5日の移動平均線を超えて、上昇トレンドに入ってから、ボトムポイントはRSI40前半になっており、その後、反発しています。
RSIの計算式は、以下の通りですが、ざっくりいうと、計算期間の日ごとの上昇幅と下落幅で買われる過ぎ、売られすぎか判断します。
① RS＝（n日間の終値の上昇幅の平均）÷（n日間の終値の下落幅の平均）
② RSI= 100 - （100 ÷ （RS+1））
明日、来週と、前日終値を下回るようなら、『RSI 30～40 ：少し売られている』『RSI＜30 ：売られ過ぎ』となり、逆張りのタイミング、相場の転換点として、買いのタイミングかもしれません。
■関連ブログ
2021年度３Q決算発表日が変わり、予想外の株価下落（翌日の株価は急回復）が発生したので、業績発表後の株価の予想を改めたいと思います。
信用倍率からみると、ダブル・スコープの業績はそれほど期待されていないみたいで、決算発表後に大きく下げることもなければ、むしろ上昇が期待できそうです。
そんな考えを紹介したブログ↓です。
■このブログの記事に興味を持った方へ
ダブル・スコープに興味を持った方が興味がありそうな本や株式投資で自分の投資成績を上げたい人のための本をいくつか紹介します。
日本人は投資を知らなさすぎる。投資と投機は違う。投資は危険なものではないし、いかがわしいものでもない。資本主義の健全な形態である。投資が盛んになり、優良企業にお金が集まるようになれば、日本の景気もよくなるはずだ。
農林中金バリューインベストメンツで抜群の実績を上げるＣＩＯが、本来の投資のあり方とその哲学、長期投資のコツ、優良企業の見極め方などを、歴史的な背景や実例を交えながらわかりやすく解説する。
読んで頂き、ありがとうございました。
誤字脱字、乱文雑文、すいません。
銘柄メモ ダブル・スコープ6619
タグメモ ダブル・スコープ ダブルスコープ WSCOPE 崔元W-SCOPE
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以 上です。
