W-SCOPEの株価下落理由(欧州関連株の下落)

■はじめに

ダブルスコープ(6619)の株価が2022年2月中旬以降に大幅下落している理由や今後の株価の動向について考えてみたブログ記事です。ダブルスコープと欧州関連株といわれるJT、マキタ、日本板硝子DMG森精機の株価の比較などもしています。

 

2022年2月18日の終値1090円(取引時間中の高値1120円)の高値を付けてから、3月11日の終値729円(取引時間中の安値716円)と終値ベースで、マイナス291円、28.5%も下落しています。

 

 

以下の記事に続くダブル・スコープ関連のブログです。

 

 

■下落している理由

日経平均との比較

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W-SCOPEと日経平均サムスンSDIなどとの株価比較

↑の画像は、ダブルスコープ、日経平均サムスンSDI、SK IE Technology、パイロットコーポレーションの直近1カ月の株価のパフォーマンス比較です。

直近1カ月の下落率は、ダブルスコープ15.53%、日経平均7.08%とダブルスコープは日経平均(日本の株式市場全体)と比べても大きく下落しています。
ロシアのウクライナ侵攻による世界経済のリスク(ロシアウクライナ情勢リスク)で、株式市場も下落しましたが、ダブルスコープの下落はそれ以上の下落です。
ロシアウクライナ情勢リスクだけでダブルスコープは下落しているわけでないようです。

サムスンSDIとSKIEとの比較

業績、株価の連動性、相関性があると思われるサムスンSDIは7.17%、SK IE Technologyは4.7%下落と、ダブルスコープの下落率より小さいので、リチウムイオン電池、セパレータ業界の業績、株価が不安に思われてはいないようです。

 

パイロットコーポレーションとの比較

パイロットコーポレーションは、ダブルスコープと同じ12月期決算で、ダブルスコープと同じく2月中旬に通期決算で業績が好調なことで株価を上げましたが、その後も株価は上昇しています。

 

パイロットコーポレーションは、ダブルスコープと同じ12月期決算で、ダブルスコープと同じく2月中旬に通期決算で業績が好調なことで株価を上げましたが、その後も株価は上昇しています。

 

ダブルスコープとの違いは、決算発表後の追加の好材料IRを開示しているかどうかです。
パイロットコーポレーションは、3月9日に、中期経営計画を発表しており、配当性向30%以上を目指す方針としたことから、株主還元への姿勢を評価した買いが入っているようだ。
24年12月期に連結売上高1180億円(21年12月期1030億5700万円)を目指すとし、直近の業績だけでなく、今後の業績への安心感もあったのだと思います。
2月14日の通期決算の後は、中期経営計画や増配、自己株式消却などの株主還元政策など新しい好材料がないことが、業績発表後の上昇した株価が下げた原因かも知れません。

●欧州関連株との比較

欧州関連株が大幅安、ウクライナ情勢の影響が重しに | 個別株 - 株探ニュース

マキタ<6586>やDMG森精機<6141>、日本板硝子<5202>など欧州関連株が全体波乱相場に連れて大幅安。ウクライナ情勢が一段と混迷の度合いを深めるなか、これに伴う世界経済への影響が懸念されている。なかでも、地理的に近く経済的な結びつきの強い欧州経済への警戒感が強まっており、欧州向け売上高比率が相対的に高い欧州関連株にとっては株価のマイナス要因として重くのしかかっている。

といった記事(2022年03月07日付)があります。

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W-SCOPEと欧州関連株と株価比較

この記事で欧州関連株とされた日本板硝子<5202>、マキタ<6586>、DMG森精機<6141>、やここ1カ月(2月14日以降)で↑の画像の通り、12%か17%程度下がっています。
特にDMG森精機の下落率15.65%は、ダブル・スコープとほぼ同じ下落率です。

ダブルスコープの売上比率は、8割以上がサムスンSDI向けですが、ハンガリーへの工場設立が計画されている通り、欧州向製品(主にEV)の用途が圧倒的に多く、その辺が嫌気されているのかもしれません。

 


ただ、ヨーロッパ、ロシア産エネルギー資源に依存して経済の影響が特に大きいドイツの株価指数の下落率は、9.83%です。

それを超える下落ですので、いずれの会社も特にロシア、ウクライナで売上が大きい会社でないので、下げすぎだと思われます。

 

売上と利益の1割から2割程度をロシア、ウクライナに依存するJT日本たばこ産業)の直近1か月間の下落率は、14.29%です。JTより、W-SCOPE、日本板硝子、マキタ、DMG森精機がロシア、ウクライナへの依存度が低い思われ、JTとの比較でも、下げすぎだと思います。

 

 

■今後の株価動向

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W-SCOPEの2022年1月以来の日足チャート

↑のチャートは2022年1月以来の日足チャートで、青色の線が200日移動平均線、黄色の線が50日移動平均線です。

 

2021年の通期決算発表後も、2021年1月28日の高値終値1225円(取引時間中の高値)を超えることなく、2020年4月のコロナショック以降の740円ぐらいにあるサポートライン(下値支持線)を、3月11日の終値729円で下回っています。

サポートラインを超えて下落すると、見切り売り、損切りの売りも増えるでしょう。

 

5日、25日、50日、75日、100日、200日と短期、中期、長期の移動平均より、3月11日の株価は下がっています。短期的に株価は反発すると、株価は買い時と考えてもいいかもしれません。特に、ウクライナ情勢で下げているとしたら、仮に紛争が長期化しても、第三次世界大戦のようなことにならず、世界経済がそのリスクを受容できるようになれば、株価はいずれ、もどるでしょう。

 

過去の上場以来の株価を見ると、200日移動平均より、50日移動平均が高い時には株価が上昇し、低い時は株価は下落や横ばいという傾向が強いです。

そのため、今後、50日移動平均線のトレンドが下向きになり、200日移動平均線を下回るようだと、前回2021年4月から10月ぐらいまで株価が低迷、調整したように、5カ月間程度は、株価が低迷、調整しそうです、

 

株価に先見性があると考えると、2022年1Qの決算、2022年5月中旬に発表されますが

あまり期待できないかもしれません。

 

ロシアのウクライナ侵攻とW-SCOPEの今後の株価など - 令和の未来カエルのブログ (hatenablog.com)

50日移動平均線(2022年3月4日時点の874円)ぐらいが買い場、50日移動平均線を超えて下がった時が底値だと考えるがいいのかもしれません。

と2022年3月5日のブログ記事で記載しましたが、1Q決算が発表されるまでは、様子見が賢明かもしれません。

 

■関連ブログ

 

 

 

■本の紹介

株式投資に有益だと思われる本も紹介します。

 

 

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今回新たに紹介する↑の本は、今後の世界経済を知るうえで大変示唆に富む内容だと思います。

 

ウクライナ情勢に興味のある方に参考となる本をいくつか紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

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銘柄メモ ダブルスコープ,JT,マキタ,日本板硝子,DMG森精機

6619 2914 6586 5202 6141 

以上