W-SCOPEの1月7日の窓を開けての大陽線

■はじめに

W-SCOPE(6619)の1月7日の窓を開けての大陽線(+89円 +11.76% 終値757→846円と大幅に上昇)について、解説しているブログ記事です。

 

 

■PTSの価格を含めるとストップ高の値幅制限を超えての上昇

2022年1月7日のダブル・スコープの株価は、窓を開けての陽線坊主に近い大陽線をつけて、
前日比、+89円 +11.76% 終値846円と大幅に上昇しました。

東証一部の値上がり率で3位、全市場でも13位と強い動きです。
特筆したいのは、その後、夜間取引のPTSでも、1月7日の終値 +66円 +7.8%と大幅に上昇しています。

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窓を開けての大陽線

 


 

 

PTSの価格を含めると1月7日は、前日比で+164円、+21%の上昇です。
700円から1000円の場合、値幅制限(ストップ高・ストップ安)は150円
ですから、PTSの価格を含めるとストップ高の値幅制限を超えての上昇です。

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SBI証券のPTS取引画面

 

■窓を開けての陽線坊主に近い大陽線とは

今回の上昇は前日1月6日の高値 781円と、1月7日の安値792円と11円ほど窓が開いています。

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隣り合うローソク足の安値と高値が離れている場所を窓といいます。
空(くう)ということもあります。
図のように上の方向へ窓ができることを、上への窓開け(まどあけ)といいます。
取引のされていない時間に、突発的なニュースなどが出たときによく出現します。

前日の水準では、買いを吸収できないために起こる現象であり、窓を開けた方向に相場が動くことを示唆しています。
大きなニュースや新しい買いの勢力の出現で、広く開いた窓の示唆は、強いものになります。
一方で、弱い材料や海外市場の動きで、簡単に開いた狭い窓の示唆は、弱いものになります。
下への窓開けの場合には、上への窓開けと反対になり、買いが売りに置き換わります。

 

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大陽線

ローソク足の実体が、他に比べて明らかに大きく、チャート上で目立つ陽線を大陽線といいます。当日、買って勝利している人(利益を得た人)が多い状態です。
実体の長さの目途としては、普段の値幅の5倍以上です。
売り方の勢いが弱まっており、その後も買いの勢いが続くことを示唆しています。

 


 

 

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陽線坊主

上下のヒゲがなく比較的大きな実体をもつ陽線を陽線坊主といいます。(ヒゲのないローソク足を坊主といいます)

陽線坊主に近い、大陽線ですから、今後強い買いの勢いが続くかもしれません。

当日、買った人(買い方)が全員勝利している状態(利益を得ている状態)です。

買い方は売り方に対して、始値から下の安値を作ることを許さずに始値が安値になっており、高値からの押し戻しも許さずに終値が高値になっています。

上下のヒゲがないことで、買い方が一方的に押している状況が表現されており、その後も買い方の勢いが続くことを示唆しています。

 

■窓を開けての大陽線で下落することも

 

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W-SCOPE日足カート(期間は6カ月)

 

2022年1月7日の上昇と同様に、2021年8月18日 前日比 14.72%

2021年11月17日 前日比+93円 9.84%と「窓を開けての陽線坊主に近い大陽線」です。

 

2021年8月18日の上昇後(終値748円)、約1か月後9月14日取引時間中に1044円の高値を付け上昇しました。

2021年11月17日の上昇後(終値1038円)、その翌日の取引時間中に、1078円の年初来高値を付けて、約1か月後12月27日は取引時間中に630円と大幅に下落(調整しました)。

 

直近の1月7日の大陽線をつけた上昇の理由はわからず、今後の株価の動きは、下落(調整)する可能性もあることも念頭に、業績や株価、経済動向を見守りたいと思います。

ただし、改めてブログ記事にしようと思っていますが、移動平均線の位置やトレンドから考えて、チャート的(テクニカル的)には、上昇トレンド入りして、今後2カ月間位は株価が堅調に推移する可能性が高いと考えています。

 

■賢者の投資と愚者の投資を分けるポイント

最近読んだ

賢者の投資、愚者の投資 50年超の投資実践でつかんだ「最後に勝つ」相場の哲学[ 山崎和邦 ] といった本に、 

賢者と愚者を分けるポイントは3つあると紹介していました。
一つ目は、大天井の前に売り切って爛熟相場の旨味は食えずに我慢する強靭な精神力、二つ目は、大底付近まで待つ粘着性の強い持久力、

三つ目は、大底付近で人も我も弱気のときに「弱気の我」を超越して買いに出るという行動力。
この三つが投資の世界で賢者して財をなせるポイントのようです。なんだが、『ダブルスコープは今が底に近い』と信じて、株式投資している人を励ますような内容です。


ただ、『愚者は、大天井に近い爛熟相場に酔って大天井で保有株を持ち続け、やがて下降相場を迎え、評価損を抱えてもなお塩漬け株を持ち続ける。』
と一節もあり、評価損を抱えて塩漬け株とならないように、売り時も意識したいですね。

 


 

 

■本の紹介

このブログ記事を読んで頂いた方が、興味がありそうな本を3冊ほど紹介します。

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以上