W-SCOPE-2022年12月期通期決算説明会の文字起こし
■はじめに
2023年2月14日に実施されたダブルスコープ 2022年12月期通(第4四半期)決算説明会を、いわゆる文字起こしという形で、文章にして紹介します。動画の内容も文章で読むと、新たな気づきもあると思います。
▼目次
- ■はじめに
- ■冒頭
- ■2021年12月期決算サマリー
- ■実績(連結)
- ■BS主要項目の推移
- ■営業利益増益要因(前年同期比)
- ■地域販売高の推移
- ■アプリケーション別販売構成比四半期推移
- ■2023年12月期通期業績見込み
- ■設備投資の状況
- ■イオン交換膜事業など
- ■関連ブログ
- ■本の紹介
■冒頭
それでは定刻となりましたので、ただいまより、2022年12月期第4四半期決算説明会を開催させていただきます。
本日は、皆様、お忙しいところお時間頂きまして、ありがとうございます。
しばらくお手元をご覧いただけると思いますが、ズームの画面にも共有しております資料に従いまして 、ダブルスコープの2022年12月期の決算内容を説明させていただきたいと思います。
■2021年12月期決算サマリー
まずはですね、2022年12月期決算のサマリーをご説明させていただきたいと思います。
資料4ページになります。通期実績は、昨年はですね通期で451億円の売上となりまして,
その前の年、2021年と比較しますと50.5%の売上増となっております150億円強の売り上げの増加となっております。
特に韓国向けのお客様、韓国のお客様向けのところの売上高、車載用と民生用とともに増えまして437億円ほどの売上高となりました。
車載用の電池向けの売上高は227億円強なっておりまして、前年同期比約50%、49.7%の増加となっております。
昨年は特に民生系の需要もまだ強い状況が続きました。
民生のハイエンド電池向けの売上高、これも223億円強の売上高となりまして、21年に比べますと50%以上の売上高の増加となっております。
私ども、工場の側では販売数量の増加に対応するためにですね、年間を通して生産性の改善、歩留まりの向上に取り組んでまいりました。
昨年は、新しい生産設備がですね、一昨年の末に据え付けた WCPの新しい設備が稼働したわけですけれども、この新しい設備の製品品質の安定化に、早い時間に安定するように取り組みを進めるとともに、以前から使っている製造ラインにおいても生産性の改善を進めてきた中での販売数量の増加、売上高の増加という結果を得ることができております。
営業利益に関しましては78億2900万円、これはですね前年同期比59億3100万円の増加ですから、2021年比3倍以上の数字となっております。
もちろん先程ご説明しました通り生産改善というところの寄与が大きい部分があるんですけれども、昨年に関しましては、通年を通して為替の変動が非常に激しい時期となりました。
この為替の変動というのは私どもの業績には非常に好影響でございました。
期初計画、これをですね、為替レート 1ドル116円で設定しておったもの、これが通期のところでは、131円90銭となりましたので、この円安ですね、これが業績に大きく影響したところがある年でした。
設備の稼働状況に関しましてはご説明申し上げた通り需要は引き続き強含みで、非常にお客様から供給増の要求を強く受ける中で、私どもも設備を増やしながら、あるいは生産性の改善を進めながらフル稼働をしてですね、お客様のご要望に対応してきたそういった年でございました。
さらにコーティング製品の需要が高まる中で、WSK、WCP 共にコーティング設備の増設はございまして、増設後、速やかに販売につながる生産に進んでいったということで、コーティング生産能力、非常に大きく増やしま して、特に下期ですね、コーティング製品の販売が増えて言った状況がございます。
それにとどまらずの、後ほどまた、ご説明させて頂きますが WSK においては生産性改善のためのまた次なる新しい方策を検討し、実際、成膜ライン の改造を開始するに至っております。
■実績(連結)
続きまして、次のページでですね、今申し上げました数字のところを一覧表にしております。
昨年の第2四半期からですね、3ヶ月四半期ベースでの売上高が100億超えるようになり、第3四半期第4四半期では120億、超えるところとなりました。
先ほども、ご説明しました通り、この表の為替レートのところにも記載がございますけれども、昨年は期が進むにつれて、特に第2四半期第3四半期ではドル高が進みました。
こういった影響も受けて営業利益も大きく伸ばし四半期3ヶ月でですね、23億円、24億円、第4四半期円には26億円の営業利益を積み上げてまいりました。
■BS主要項目の推移
続きまして 、BS のところでございますが、これは以前からご説明してる通りでございまして、第3四半期のところで 、WCP の上場というイベントがございましたので、資産の側では現金を大きく増やし、また、負債の方ではですね、若干の短期借入、長期借入の変更がございますけれども。
というところの内容となっております。
またこれも後ほど、ご説明いたしますが昨年の9月の WCPの上場に伴って資金調達がうまく進みましたので、今後の投資資金として、特にハンガリーの投資に充てることが多いんでですけど、まあ、準備が進んでいるという状況でございます。
■営業利益増益要因(前年同期比)
続きまして、営業利益増減分析のところになります。
これはですね、前年同期、21年第4四半期のところと、22年第4四半期のところの営業利益の増減分析をしておりますので、一番左側の棒グラフが21年第4四半期実績、営業利益18億9800万、ここから加えて、昨年期では販売数量の増加とですね、販売価格の増加ですね。
これはコーティング製品が増えたところに起因するわけですけれども、これをあわせまして、151億3400万円の売上高の増加となりました。
この売上高の増加分に対しての費用の増加というのがここから右側の赤い棒グラフになります。
原材料費の増加、原材料費、人件費、減価償却費と増加してまいりましてすい水光熱のところが少し多めの増加となっております。
これは昨年の第1四半期の決算説明会でもご説明させていただきましたが昨年第1四半期特にですね燃料費の高騰の影響を大きく受けた数字がこの27億の中の多くの部分を占めるというご理解をいただければと思います。
■地域販売高の推移
続きまして次のページでは、地域別販売シェアの推移をご説明しております。
これも以前からご説明しておる通りですけれども、地域別と書いておりますがそれぞれのお客様のオリジンの国ベースに書いておりますので、韓国のお客様向けの売り上げが圧倒的に多いわけですけれども、韓国のお客様の海外工場ですね、これもこの中の韓国の数字に織り込んでのものでございます。
販売地域は、非常に広がっておりまして、ヨーロッパもあり、中国もあり、東南アジアもあり、もちろん韓国の中にも工場があり、販売先としてお付き合いを頂いている、そういった状況でございます。
■アプリケーション別販売構成比四半期推移
次のページではですね、アプリケーション別の推移をお示ししております。
前回の説明会の中でもご説明させていただいた通りですね、左から順に民生のノンコーディングのところ、これが昨年の下期から、私どものコーティング設備の増強がすすんだことにより、ノンコーティングの製品が減りました。
それから民生のコーティング製品のところ昨年の第2四半期から徐々に売上を伸ばしてきたわけですけれどもほぼそれが横ばいで推移している、高止まりをしている状況が続いております。
一方で一番大きく数字を伸ばしているところがコーティング製品、自動車用のコーティング製品のところでございます。
昨年の下期からぐんと販売数量が伸びてるわけですが、私どものお客様の側の自動車用電池工場の設備投資の計画に従ってですね、新しい設備が稼働するようになるとその期から大きく数字が伸びるというのがこれまでの傾向でございます。
■2023年12月期通期業績見込み
続きまして、2023年12月期、今年のですね、私どもの業績の見込みのご説明をさせていただきたいと思います。
これまでご説明してまいりました通り、昨年大きく売り上げを伸ばしたわけですけれども、昨年、実は、期初予算では売上高380億円、営業利益50億円としておりました。
これがですね、期中、お客様の需要の増加に対応して生産改善を進めた、進めまして販売数量を伸ばしてきた。
そういった効果とともに為替の面でも、先ほどご説明した通り期初から期末までですね、私どもの会計基準の為替レートでいきますと、14%ほど円安に進んだ。
こういったことから、売上高451億円、営業利益78億円という数字になったわけですけれども。
今年に関しましてはですね、新規設備の稼働開始というのがコーティングラインのみの計画となっておりまして、その中で、2024年以降ですね、お客様の需要の大幅な増加が見込まれております。
これに対応するためにですね、投資コストを抑えつつ、また、今、新しい生産設備の納期が非常にかかる長くかかる状況となっておりますので、こういったことも勘案しながら生産能力の増強を今年一年かけて進めていく、そういうことが必要な時期となっております。
新規の設備投資はですね、当然継続しながら、一方でコストの面でも可能な限り効率的に進めて、効率的に進める努力、こういったことを続けている状況です。
具体的には、2024年以降に備えてですねハンガリー工場への大規模な投資は、もちろん進めてまいります。
それのみにとどまらず、韓国工場でも WCPにおいては成膜ライン7号、8号の設置、それから量産準備、これを今年の下期に予定しております。
さらに WSKの既存の設備ですね。
これはもうかなり長いこと使っておるライン が多いんですけれども、これを新しい生産技術をですね、導入してですね、設備の改造を進めて既存の ライン の生産数量を大幅に増やす、こういった試みを進めてまいります。
これに関しては、そのためにですね、この改造を進めていく対象ラインの生産がですね、この期間、一定期間停止してですね、生産数量、生産販売に貢献ができない時期があるということ、それからば追加の費用、工事費用、改修工事費用というのが発生します。
さらにはですね、新しい ラインであったり、この改修した ラインのですね、お客様への製品サンプルの供給でありましたり、また技術承認用の量産実験をしていく、こういう時期にあたります。
こういった費用を織り込んだ予算となっておる状況です。
今これらの事はですね先ほども申しました通り来年以降の急激な需要の増加の中で、供給能力のみならず、コスト競争力の面でもしっかりとした対応ができるように先行投資をしていくということでご理解いただければ幸いでございます。
そういったことで今年の売上の見込みとしましては、前年比50億円増え500億円となる計画を しております。
為替レートは先ほど申しました通り、昨年通期平均レートでは131円30点 1ドルあたりでしたが今年に関しましては予算の設定はここから5%ほど円高にしておりまして125円としております。
営業利益に関しましては先ほどご説明した通りの費用を織り込んでおりますので、昨年に比べますと少し目減り感がございますが、55億円の営業利益を計画しております。
以上が今年の計画のご説明となります。
■設備投資の状況
続きまして、設備投資の状況に関しまして、お話をさせていただきます。
続きまして設備投資の状況のご説明をさせていただきます。
昨年、継続してご説明してきた内容でですね、昨年、コーティングラインを増やしてきました今年もまたさらにコーティングラインを増やす計画をしております。
今年の下期 WCP の7号、8号ですね、 WSK 16号、17号の成膜 ライン を据え付け、24年から稼働できる準備を整えてまいります。
これに加えハンガリーの工場をですね、順調に工事を進めておりますので、24年からの稼働、24年おそらく9月からとなりますが量産稼働を進められる準備を整えている状況でございます。
これに加えまして、皆様ご存知の通り、昨年夏からですね、アメリカの市場でも EV サプライチェーンをアメリカ国内に構築していくという大きなアメリカの目標が出来まして、それに対するインセンティブを含む 法律ですね、これが今まさしく、まもなくできようとしております。
いわゆる IRA という法律の中の細則に、電気自動車及びそのサプライチェーンの米国内生産構成比率ということが定義されるわけですけれども、この新しい法律がどのようなところで着地するか、概ね3月中には明確になってくると言われておりますので。
このような状況をよく調べながら、アメリカのマーケット、大きな成長をしていく数字が見えておりますので、これに私どもがどのように対応していくべきか、具体策の検討を開始し進めている。そういう状況でございます
まあ、これらの投資に関しましては先程も少し触れました昨年の WCP の上場によって約400億円ほどの資金調達をしておりますので、当面の投資資金確保ができておるということ、さらにはグループ全体としましてキャッシュフローを非常に大きく改善しておりますので、追加投資資金の調達に関しても非常に柔軟にですね、金融機関の皆様と取り組み、議論を進めていくことができるそういった状況になっております。
■イオン交換膜事業など
それから16ページのところに移りましては、以前から毎回ですね、私どもメンブレンフィルムを利用する他の事業分野ということで、この表を使ってのご説明をさせて頂いておりますが、昨年から開示させていただいております通りイオン交換膜の事業がいよいよ今年から商業ベースでですね稼働していく。
今年、売上がしっかり立ってくる見込みとなりました。
これからもですねねま今回協業させて頂きますポスコさんとのお仕事しっかり進めながらまた色々な展開も構築していく事の準備を進めているところでございます。
以上で私からのご説明を終わらせていただきます
■関連ブログ
■本の紹介
決算やダブル・スコープに興味を持った方が興味がありそうな本をいくつか紹介します。
著者の佐藤 登氏は、本田技研工業入社、本田技術研究所基礎研究部門で、電気自動車用の電池研究開発部門のチーフエンジニアを経て、2004年に韓国サムスンSDIに常務として移籍。中央研究所と経営戦略部門で技術経営を担当された方です。
ダブルスコープのサムスンSIDへの売上比率は2019年 48%、2020年 77%と上昇しており、ダブルスコープはサムスンSDIのセパレーター部門のようになっています。サムスンSDIの常務を務めた佐藤登氏の著者は示唆に富むことが多いでしょう。
Rakuten-楽天
ここからはいつも紹介する成長株投資に関する本です。
楽天のリンクでも紹介しておきます。
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