半沢直樹の帝国航空から、航空機リース会社の株に期待する

堺雅人さん主演の連続ドラマ「半沢直樹」2020年版(TBS系、日曜午後9時)の第5話が8月16日、放送されました。
東京中央銀行の本店に復帰した半沢は、中野渡頭取らじきじきに破綻寸前の帝国航空の再建を任されますが、東京中央銀行は約500億円の債権放棄(7割)を国土交通大臣直轄のタスクフォースから迫られる。という話でした。

第5話を見て、株価が上がる会社を想像(妄想)しました。

 

 

コロナ禍で苦しむ航空業界への逆張り投資は危険

 

帝国航空のように、今、ピンチとなっている航空会社の株は買いかと考えましたが、リスクが高いように思います。

世界の航空株はコロナ危機に対応する出入国制限、移動制限の影響で業績見通しが急悪化して、株価も大幅に下落しています。
日本の航空株の日本航空JAL)、全日空ANA)も2020年1月頃と比べて、わずか半年で株価が4割程度下落しています。

 

JALとANAの株価チャート(株価は2020年8月21日)

JALANAの株価チャート(株価は2020年8月21日)

 

「麦わら帽子は冬に買え」「人の行く裏に道あり花の山」(きれいな花を求めて山に行くのなら、誰も行かない裏道を行ったほうがよい)といった相場の格言があります。
 投資の世界では他人と同じ売買を行っている限り、利益は得にくい。むしろ、他人と逆の行動をとることが大事ということで、逆張り的な投資の場合を考えると、今は航空業界の株は買いでしょうか。

しかし、過去の日本航空の破綻処理を考えると、航空事業は保護されても、航空会社の株主は保護されず、非常に危険といえます。


帝国航空のモデルの日本航空

日本航空は、2010年1月に会社更生法の適用を申請し、その後、支援機構の企業再生支援委員長で、これまで多くの倒産企業の管財人を務めてきた瀬戸英雄弁護士の指揮下、経営の建て直しが進められた。更生計画に基づき、金融機関による債権放棄(5215億円)と支援機構からの公的資金の注入(3500億円)を受け、株式は100%減資されました。

株式は100%減資され、つまり、日本航空の株式は0円、無価値となったです。

なお、金融機関による債権放棄は5215億円と巨額です。
日本航空企業再生支援機構は90%の債権放棄を各金融機関に要請したが、結局2010年7月に87.5% 3830億円で合意した[18][19]。内訳は、日本政策投資銀行が1421億円、みずほコーポレート銀行が566億円、三菱東京UFJ銀行が514億円、三井住友銀行が176億円、住友信託銀行が133億円などである。これに社債約1000億円やデリバティブなどが加わって、債権放棄要請額は総額で5216億円となりました。
半沢直樹はいなかったのです。

公的資金は注入されたように、国の支援、保護のもと、航空事業そのものは維持、継続されました。
しかし、株主、株式は全く保護されなかったのです。

 

逆張り投資なら航空機リース業界の株を

航空事業は、国家的な公共インフラといえますから、国が支援、保護します。
日本航空の破綻処理で、航空機リース、燃料代などの商取引の債権は保護され、その代金は100%が支払われたようです。金融取引の債権は大幅に削減されていますから、公平性という意味では問題があるように感じますが。

 

「支払れたようです。」と曖昧な記載ですが、商取引の債権は100%保護されたという証拠は発見できず、ただ、削減されたという情報も発見できたかったので、このような記載にしています。


しかし、航空機リース代を踏み倒す(債権放棄や削減を要請実施する)のような話になれば、担保となっている航空機が差押えされる可能性があり、燃料代を踏み倒せば、燃料の仕入ができず、事業の継続が困難になりますから、商取引の再建は100%保護されたのではと思います。

航空機リース会社の株も世界的な航空機リース需要の悪化に伴って大幅に下げています。

 

chanmabo.hatenablog.com

 

↑のリンク(2020年8月1日付半沢直樹で上昇が見込める銀行のグループ子会社の株)
のブログで、
『銀行のグループ子会社の社員は、自分と半沢直樹半沢直樹の部下と自分を重ねて、仕事のモチベーションを上げているの人もいるから、期待できるかも。

でも、

三菱UFJリース(東証一部 銘柄コード8593)は、
三菱UFJ銀行が中核会社である三菱UFJフィナンシャル・グループだけど、
総合リースの会社で、航空機リースが中核事業の一つですが、航空機リース事業は、航空会社がコロナの影響を直撃して、航空機の需要が大幅に下がっており、資産として保有する航空機も大幅に価値が減価しており、その影響はどれだけ株価に織り込まれているか未知数だから、
同じ三菱UFJフィナンシャル・グループのグループ関連会社の
ジャックス(東証一部 銘柄コード8585T)をおすすめしていました。

 

しかし航空機リースの債権や資産は、航空会社が破綻しても保護される可能性が高いと考えると航空機リース業界の株は買いかもしれません。

特に航空機リース事業(航空機リース債権の証券化)が主力、売上の半分以上を占める

(株)FPG(東証1部 7148)

(株)ジャパンインベストメントアドバイザー(略称はJIA)(マザーズ 7172)
逆張り投資的な発想では買いかもしれません。

FPG株価

FPG株価

JIA株価

JIA株価

 

ともに2020年1月頃と比べて、航空業界と同じように、4割程度下落していますが、
航空会社が破綻しても、航空事業は保護され、航空機リースの取引、債権は保護される可能性が高いと考えると、


航空機リースの会社は、航空会社よりリスクは低い、逆張り投資の効果は高いといえるかも知れません。

 

 

以上です。